No.195 2022/7/20
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 全員参加企画
『いいモノ見つけた!』 ~43~

【足の指を広げる「足ゆび元気くん」】


●どんなことに使えるの?
 床を踏みしめない足は内返しが強く、親指は外反し、親指の爪は巻き爪です。隣の指の下に潜り込む親指の爪の端は、肉に食い込み、何度か化膿しました。
 「足ゆび元気くん」は、足の指を広げる足指セパレーターです。足の指を広げると足裏の筋も伸びます。これらの刺激により、脚全体の血流が良くなった気がします。
●どこで手に入るの?
 アマゾンで3,000円くらいです。
 ハードとソフトがあります。サイズはS(20.5~24cm)、M(23.5~27cm)、L(26~29.5cm)の3種類です。
 写真はハードのLサイズです

紹介者:ガジェット警部

 お腹の動きをよくするオリゴ糖と甘酒 

(60歳代、C4-5)

 気になっていた介護保険。今年63歳の誕生日を迎え、真剣に介護保険問題の勉強開始。体力が落ちて来たのを実感するこのごろですが、気持ちはいつも前向きですよ!   
 前号の「はがき通信」194号に書かれた瀬出井さんの一言一言は、とても心に響きました。H6年に受傷しました。入院中、「はがき通信って、なんだろうね。」とリハビリの先生。「はがき通信」のことが書かれた1冊の本を見せてくれました。2年後、転院先から戻って来た時、リハビリの先生から「情報交換誌だったよ。」と、笑顔で渡された「はがき通信」。
 不安でいっぱいだった私に「大丈夫!」と語りかけて来た「はがき通信」、あの日をいつまでも忘れることはありません。1人ではない! 仲間がいる! そして誌面で出会ったみんなと、年に1度、懇親会で会うことによってもっと心強くなり、たくましくなって行く私がいました。
 「また会いたいね」「また会おうね」の約束は大きく、背中を押され、また1年間がんばろうと思うのです。貴重な情報と出会いの広場『情報交換誌はがき通信』が、いつまでも郵便ポストに届くことを願う1人です。
 体は正直です。年を重ねるごとに、体の痛みや痙性(けいせい)が強くなると聞いていましたが、この2、3年実感。就寝中に痛みで何度も起きたり、朝の体中のこわばり、痛みはとても辛く、体位交換やストレッチをしてくれる夫が体に触れるたびに「痛い!」の連発。朝は、申し訳なく思いつつ、夫との気まずい雰囲気で1日が始まるこのごろです。
 ◇筋緊張・痛みの対処法
 気圧にも左右されるようになり、薬の量もずいぶん増え、症状に合わせ種類を上手に使い分けて過ごす日々。筋緊張を緩めるリンラキサーを1日3回服用。痛みにはカロナール、ロキソニン、デパス、葛根湯(かっこんとう)(ツムラ1)を頓服(とんぷく)で使用。呼吸法で、自律神経を整え肩の力を抜く。温かい飲み物、「あずきのチカラ」等で肩や目を温める。筋緊張は痙性が強くなり、お腹の張りや動きが悪くなり、便秘気味になるようですね。
 ◇便通がよくなる対処法
 下剤は長年アローゼンとプルゼニドで、お腹の動きによって量を加減。食事も、便通に良い乳酸菌や発酵食品、海藻、食物繊維摂取に気を付けていますが、これでは追いつかなくなりました。
 食事+追加
ごぼう茶がいいと聞き飲んでみました。最初は良かったのですが、徐々に効かなくなり中止。
酒粕を水、ショウガ、砂糖を鍋に入れ火にかけ、温かい飲み物にして排泄前日に飲むのは効きました。でもアルコールに弱くなった私は、気分が悪くなることが増え中止。
酒粕の代わりに、今はアルコール成分がほぼない甘酒です。甘酒は粉末小袋入りの「保命酒」。保管、持ち運びに便利だし作るのも簡単、薬味の成分、ショウガ入りで甘さもちょうどよく飲みやすいですよ。
毎日飲み始めたオリゴ糖。便通がよくなり過ぎるとも聞いていたので、自分に合った量を見つけ、お腹の動きに合わせコーヒーなど飲み物に入れて飲みます。オリゴ糖の種類はたくさんありますが、私は「オリゴのおかげ」。オリゴ糖は腸内環境を整えるので、免疫力アップにも期待したいところです。自分に合った対処法が見つかるといいですね。

広島市:M.K.

 ◆小さなおじさん 其の8 

 貯(た)まっていたビデオを観ながらちびちびやっていると何か聞こえる。そうだ、もう1人ではなかったのだ。慌てて隣の寝室に飛び込むとお袋が苦しそうな顔で「お父さん」と。親父が死んで1年半にもなるが、まだ第一声は「お父さん」。「どうした?」と問うと、わしだと気付き「おにいちゃん、胸が熱くて苦しい」と言う。これは入院前にも何度かあったのだが、大動脈弁狭窄症(きょうさくしょう)によるものらしい。お袋がそうしていたように、冷凍庫から保冷剤を取り出しタオルでくるみ、これを胸に当てて抱いて寝ると楽になるそうだ。落ち着いて寝息が聞こえてきたので居間に戻る。こうして、2人だけの最初の晩から試練を迎えた。これはまたありそうだ。
 月水金曜はお袋の透析とわしのデイ。お袋を送り出すとわしもデッパツし、お袋が戻りわしが戻るまでの1時間は、地元福祉村の方が来てお袋の話し相手をしてくれる段取りとなっている。早朝に目が覚めると、お袋はすでに起きてベッドに腰掛け「起きたい」と言う。気遣ってわしの起きるのを待ってくれていたのだ。
 まだ5時を回ったところ。もう少し寝ていたかったがそうもいかん。車いすに移ってお袋の車いすをベッドに近付ける。「トイレに行きたい」と言うのでお袋の車いすをわしの車いすで押し、レンタルした手すりで立ち上がりトイレに。「終わったら呼んでくれ」と言ってわしはデイの準備を始める。週3なのでこれは手慣れたものだ。整ったところで声をかけるも返事がない。そうだ、耳が遠かったな。「入るぞ」とトイレに行けば、背もたれに寄りかかり、口を開け目を閉じている。焦って「お袋さん!」とつい大きな声を出してしまった。すると、何事もなかったかのように目を開いてキョトンと。寝ていたようだ。驚かすなよ、寿命が縮んだぞ。「もういい」と言うので車いすに戻らせ、洗面をすませてもらう。
 着替えと朝食は、ヘルパーさんにお願いしてあるが何せまだ早い。「コーヒー飲むか?」と聞くと「うん」と言うので1杯入れ、わしもサプリを野菜ジュースにポッカレモンとタバスコで流し込み、「何かあれば呼べよ」とトイレと洗面をすませる。
 そして、新聞を取りに出るとあらまヘルパーさんがいらしているではないか。初日なので早く来てくださったそうな。でも、玄関が閉まっているので時間まで待つつもりだったという。「申し訳ありません」と頭を下げて朝の挨拶をすませ、お袋のトーストと目玉焼きをお願いしてその間にわしは着替えに入る。朝食をすませたお袋も着替えさせてもらい、ちょうど搬送さんがいらしたので、帰りには鍵を開けてお袋を居間のテーブルまで誘導してもらえるようお願いし、お袋とヘルパーさんを見送る。行ってらっしゃい。
 入れ替わりでわしの朝のヘルパーさんがみえ、靴下と靴を履かせてもらい、すっかり刺さらなくなっていた線香立てを掃除してもらい、庭の水まきをしてもらったところでデイの迎えが到着。ありがとうございましたと、わしも行ってきます。
 デイを終えて戻ると中から笑い声が聞こえてきた。福祉村の方が時間が押しても残ってくれていたのだ。支払いをすませて様子を聞けば、「待っていたのよ」と迎え入れ、福祉村の方が持参した茶菓子とお茶で話題が尽きなかったそうだ。茶菓子代を受け取ってもらえなかったので、さっそく用意せねば。お袋も、楽しかったと顔を綻(ほころ)ばせていた。
 そういえば、学校から戻るとよくご近所のおばさんたちとダベッていたっけ。学校帰りにタバコを吸っていたのも報告され、家の前で仁王立ちしていたお袋にビビったこともあった。あの情報網はいったい何!? 
 デイの洗濯物を片付けていると、夜のヘルパーさんがやはりちょっと早くいらしてくれ、洗濯機を回している間に1人前にはちょっと多めの晩飯の準備に入り、軽く掃除を済ませて無事終了。ごちそうさまでした。こうして怒濤(どとう)の初日は幕を閉じ、これからの月水金曜に手応えを感じた。これならイケる。明日の火曜は、いよいよお袋のデイの再開。きっとまた早起きなのだろな。今宵も八海山で軽く祝杯を。

鈴木@横須賀

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