も く じ | |
ごあいさつ | 編集委員:瀬出井 弘美 |
「はがき通信」からのお知らせ(会計監査報告) | |
私の排泄今昔&拙歌一首 | 佐賀県:K.N. |
福岡県が在宅人工呼吸器ユーザの実態を調査 | 福岡市:K.M. |
<特集!「移乗(トランスファー)をどうしていますか?〈旅先編〉」> | |
外出時のトランスファー | 熊本市:K.I. |
旅先での車イスからベッドへの移動について | 愛知県:Y.S. |
航空機座席への移乗 | 東京都:T.S. |
gorillaのトランスファー | 横浜市:M.I. |
宿泊時のベッド移乗用、こんなリフトがあったら! | 広報担当:麸澤 孝 |
<「はがき通信」collection(4)> | |
自立のあゆみ ヘルパー1人によるトランスファー | 向坊 弘道 |
簡保の宿天井リフト | H.H. |
旅先のトランスファー | 東京都:F川 |
異常発汗と滑液包炎(かつえきほうえん)〈前編〉 | 島根県:A.T. |
『臥龍窟日乗』−8年目の仰天判決− | 千葉県:臥龍 |
東北大震災から1年−あなたならどうしますか?− | 匿名希望 |
ひとくちインフォメーション |
「はがき通信」からのお知らせ
(1)ご寄付のお礼 「はがき通信」に寄せられた寄付金を公表させていただきます。どうもありがとうございました。寄付金や購読料の多少にかかわらず、読者すべてのみなさんのおかげで「はがき通信」は続いています。それは「はがき通信」スタッフの励みです。今後もみなさんの期待に応えてがんばっていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 あとの注意書きを読んで、間違いがあれば会計担当の占部さんまでご連絡ください。 ※購読料を納めていない場合、寄付金から今年度分までの購読料を差し引いた金額を載せました。 ※寄付金か購読料か明記せずに送金された場合、まず今年度分までの購読料を差し引いて残高を寄付金としました。 ※購読料と明記して送金された場合、多額でも購読料先払い金とし、寄付金には載せていません。 ※郵政民営化後の新しい振込用紙には通信文欄がありません。購読料か寄付金かの内訳のご連絡もしていただけますと、会計管理がスムーズにいき大変助かります。メール・FAXを歓迎いたします。 ※購読料を納めたかどうか、問い合わせ先は会計担当の占部さんまでお願いいたします。メール・FAXを歓迎いたします。 <ご寄付をいただいた方> ※寄付者リストは、誌面版のみ掲載 (2010.1.1〜2010.12.31) [会計担当:占部] E-mail:makotti-u-666@jcom.home.ne.jp (2)会計監査報告 ※誌面版のみ掲載 (3)3人目の編集担当者の募集について 編集担当者を募集いたします! 現在は、瀬出井・藤田の障害当事者による2名体制ですが、どうしても体調不良など、四肢マヒ者ゆえの不安があります。不慮の事態にも対応するためにも、編集担当者を3人体制にして安定した編集体制を目指したいと考えております。編集は大変なときもありますが、とてもやりがいのある役割です。 電子メールの送受信ができるパソコン環境で、ある程度ワープロソフト(一太郎orワード)が使用でき、(1)四肢マヒの障害当事者であること、(2)無償であること、(3)「はがき通信」の発行主旨(四肢マヒ者に有益な情報交換)に沿うことが基準となります。なお、原稿集めまでできればベストですが、編集スタッフでご協力応援させていただきます。何よりやる気のある方が条件になります。決定につきましては、編集スタッフの多数決で行なうこととさせていただきます。自薦・他薦を問いませんので、募集いたします。裏表紙の「はがき通信」編集スタッフまでお気軽にご連絡ください。 (4)今年の懇親会について 今年の「はがき通信」懇親会は、福岡県で下記の日程で開催いたします。「はがき通信」は「会」ではなく購読者のグループですので、どなたでもご参加できます。多くの皆さんのご参加をお待ちしております。次号で詳細なご案内を掲載する予定です。 日にち:10月6日(土)〜8日(月・祝日) 宿泊:グリーンホテル2号館・アネックス(博多駅筑紫口徒歩1分) 会場:リファレンス博多駅東貸会議室(博多駅筑紫口徒歩7分) ハイアットリージェンシーホテル福岡 レストラン(博多駅筑紫口徒歩9分)
私の排泄今昔&拙歌一首
購読のご挨拶かたがた初めて投稿させていただいたのが99年、投稿される方の移り変わりを感慨深く思っています。 久しぶりに投稿を思い立ったのはいいけれど、さて、と思うとテーマが浮かびません。ほとんど引きこもり状態で、書くようなことがあろうはずもなく、手っ取り早く〝排泄〟を取り上げてみました。 99年と01年(No.58・No.70)に、少しばかり排泄について投稿したことがあった。 その頃は、月水金の排泄日の前夜9時に緩下剤プルセニド錠を2錠服用、当日朝9時30分頃ヘルパーさんに坐薬アインソフト(効き目は遅いが深い効果を期待)を挿入してもらって離床、30分ほどで朝食を済ませ、10時頃トイレに入り普通の洋式便座に移乗。あとは別の坐薬レシカルボン(効き目は早いが浅いイメージ)を使い、ヘルパーさんによる腹部マッサージと訪問看護師による摘便(指による刺激)を繰り返し、フィニッシュは浣腸で仕上げ……という念の入れようで、ほぼ2時間の奮闘でした。それでも、直後から翌日にかけての便失禁が月に4、5回はあり、これが引きこもりの大きな要因であった。 あれから10年〜。 紆余曲折を経て。排泄日は変わらないが、前夜服用の緩下剤センノシド錠(プルセニドと同成分)が4錠に増加。当日9時半に離床、朝食をすませ訪問看護師が入る10時過ぎにベッドに移乗。グリセリン浣腸60?ml3本を1回30mlずつを、ヘルパーさんの腹部マッサージをはさみながら6回に分けて注入するが状況によって加減。おおむね1時間半後にトイレ便座に移り、坐薬レシカルボンとマッサージ、最後に指による刺激確認で不具合がなければ一件落着。着衣を入れると2時間の排泄が終了することになる。 紆余曲折であるが、最大は長年にわたる摘便により疲弊しているであろう腸管に、便座に座った姿勢での挿入に無理があったのか、浣腸器具で傷つけてしまった。車イスを漕ぐのにも支障が出るほど炎症を起こしたが、処方された漢方の紫雲膏(しうんこう)で改善をみた。その間の排泄は、出さないわけにはいかない避けられない苦痛であった。この時期に、車イスにヤマハの車イス用電動ユニットJW−1を装着し、漕ぐことがなくなったことで身体機能の退化に拍車がかかってしまった。それ以来、硬便を避けるためマグラックス錠(330mg)を毎日朝昼夜1錠服用し、排泄の大半をベッド上ですることになった。ちなみに、便失禁はまれにあるが大幅に改善している。 排泄といえば、他に頸損共通の悩みの尿とガスがある。 排尿は、ユリドーム(コンドーム型排尿用具、先端に蓄尿袋へのホースを装着)を使用。蓄尿袋に溜まった尿は、蓄尿袋の先に取り付けた6cmほどの生ゴム製のチューブを尿器に入れて開閉弁を操作して採尿する。この作業を、以前は手でやっていたが、今は、身体が硬くなって手が届かないのでリーチャー(手元のレバーを引くと長い棒の先のフックが開閉して、つかむことができる自助具)を使って行っている。チューブを尿器に入れるときは全神経をとがらせてやるのだが、ときどき失敗して床一面を尿洪水にして、家人やヘルパーさんの手を煩わせている。 ガスは、直腸(だと思う)内に圧迫痛を感じるほどパンパンに溜まることもあるが、プッシュアップしても逆に力が入って肛門括約筋が締まるのか、車イスで出ることはほとんどない。これがまた、便意に似ていて終日不快感に悩まされる。 夜10時の就寝のとき、ヘルパーさんに腹部左上あたりをポンポンと叩き続けてもらう。すると自然にガスが動き出し、出そうになると〝ハイッ!〟と私の合図でグーッと押してもらうと軽妙な音が響く。ヘルパーさんと私の笑顔が交錯する至福の瞬間である。この作業のときに、尿も100〜400㏄ほど出て、これが朝まで当てている尿器からの溢尿(いつりゅう)を防止してくれる。 以上、取り留めのないことで失礼します。 [拙歌一首] ○車いす漕ぎ出で行けば人はみな 目線を避けて会釈しゆけり 退院後、電動車イスを手に入れて初めて一人で外出した。その頃詠んだ歌である。高速で颯爽と風を切って走る感じは、自分の足で走るのとは比べようもないが、心地いいものであった。 ところが、すれ違う人が皆伏し目がちに会釈して通り過ぎるのである。なぜ?、いちいち挨拶してもらうような敬われるような者でもなく、有名人でもないのに……。同情、哀れみ、可哀相、そんな思いが入り混じった、見てはいけないもの見るような視線を感じた。きっと、そういうことではなく、目線が合ったらどんな表情でどんな対応をするべきかに戸惑うからであろう。今では、そう思って、こちらから挨拶を返すようにしている。 佐賀県:K.N. 福岡県が在宅人工呼吸器ユーザの実態を調査
災害時対策のため、福岡県が訪問看護ステーションに依頼して、在宅で人工呼吸器を使用している人たちの実態調査を行っているそうです。2012年2月に私のところにも調査に来たので、参考のためその内容をお書きしたいと思います。 [調査方法] 利用している訪問看護ステーションの看護師が訪問看護時に聞き取り調査や確認を行います。調査結果は本人が了承すれば市町村と共有されます。 [調査目的] 在宅人工呼吸器ユーザの状況を把握し、災害時の対応について検討を行うため。 [調査対象] 訪問看護ステーションを利用している在宅の人工呼吸器ユーザで、気管切開や鼻マスクを利用している人。ただし鼻マスク利用者に関しては1日24時間人工呼吸器を利用している人。 [主な調査項目] 1.人工呼吸器の利用方法(気管切開か鼻マスクか) 2.人工呼吸器の1日あたりの利用時間数 3.生活状況(単身か同居か) 4.主な介護者 5.居住環境 6.市町村の災害時要援護者名簿への登録状況 7.災害等への準備状況 ▽災害時緊急連絡表 ▽災害時備蓄品(薬剤・衛生材料・経腸栄養剤・水など7日分) ▽療養居室の災害対策(家具の固定・落下物を置かない等) ▽停電中の連絡手段(固定電話使用・携帯電話の充電等) ▽停電中の照明(懐中電灯・補充電池の準備) ▽災害時の避難場所/経路 ▽移動手段(車イス・ストレッチャー等) ▽移動時の支援者 ▽電力会社への登録 8.医療処置・医療機器の状況 ▽栄養補給方法(経口・胃ろう・経鼻) ▽吸引状況(口腔内・鼻腔内・気管切開) ▽充電型吸引器(バッテリーの最大作動時間・充電状況) ▽予備の吸引器(足踏み式など非電源吸引器) ▽蘇生バッグ ▽人工呼吸器の内部バッテリー(最大作動時間・充電状況) ▽人工呼吸器の外部バッテリー(最大作動時間・充電状況) ▽非常用電源・外部発電機 ▽自動車のシガーソケット接続コード ▽酸素ボンベ ▽輸液ポンプ(バッテリー最大作動時間) ▽パルスオキシメーター ▽低圧持続吸引器 ▽停電時の安楽な体位 以上が調査の内容です。 人工呼吸器ユーザの場合、電力がなくなることは呼吸停止につながっています。蘇生バッグを使えば手動で空気を肺に送り込むことはできますが、長時間となると手動では大変です。救助しようと思っても人工呼吸器ユーザがどこに住んでいるか把握していなければ救助に駆けつけることはできません。そういうわけで在宅人工呼吸器ユーザの実態調査はとても意義のあることだと思います。 福岡市:K.M. |
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