はがき通信ホームページへもどる No.103 2007.1.25.
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も く じ
ballごあいさつ 編集顧問:松井 和子
ball「はがき通信」からのお知らせ
ball「はがき通信」はどこへいくのか 夢運び人
ball不安な日々から11年 H.
ball起こってしまった4回目の脊損! 何ということだ! 東京都:K.S.
ballリクライニング電動車イスで新幹線に乗る 新潟県:T.H.
ball『中島虎彦歌集 とろうのおの』は反戦歌集ならぬ反省歌集だ 編集部員:藤川 景
ballC2の教師ジョハンナ・ジョンソン 編集顧問:松井 和子
ball検査 東京都:M.K.
ball真冬の“凍傷”体験 編集委員:瀬出井 弘美
ballひとくちインフォメーション


ごあいさつ

 2007年最初の通信です。皆さん、新年を如何お過ごしですか。
 昨年は「はがき通信」にとっても激動の年でした。リーダの意向が直接確認できない状況でしたが、広島の皆さんのご尽力で定例の交流会も開催できました。そこで向坊さんの遺志を引き継ぎ、「はがき通信」は編集スタッフを要としたチームワークで継続発行し、交流会も継続的に開催する方向で意思確認ができました。多数の方々から寄付をいただき、また財政的な基盤を確立するため会計監査も実施し、今年から振込み用紙も用意させていただくことになりました。
 広島の交流会で、「はがき通信」はインターネットで読めるという意見も出されました。確かにインターネットで「はがき通信」は無料公開されています。でも「はがき通信」は発行や情報提供だけが目的ではありません。「はがき通信」を通じて共通の障害を持つ人たちが互いの情報交流で自立生活や健康管理のヒントを得たり、友人関係を深めたりできる場ではないでしょうか。新年早々、教師面する気は毛頭ありませんが、皆でこの通信の趣旨を再確認しながら、お互いに楽しみつつ有益な交流を積み重ねていければと願っています。
 昨年5月、向坊さんの永遠の旅立ちという不意打ちに遭遇し、改めて私たちの時間は有限であると再確認しました。今できることは先延ばしにせずしておこう、また会えるからと思わず、会えるときに直接会って交流しようと強く考えるようになりました。皆さんは如何でしょうか。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 

編集顧問:松井 和子



 「はがき通信」からのお知らせ 


 今年度から1月号へ口座番号等を印字した郵便振替用紙を同封させていただくことになりました。編集スタッフ会議でも話し合った結果、年度始めに納付していただくことで財源確保の確実性が増加できるのではと考えました。102号掲載の会議報告の決定事項の記載通り、「発行回数・購読料は当面現状維持で継続する」とありますように年間購読料は1000円です。同封の振替用紙にてお振込みいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
 前号の繰り返しとなりますが、2年以上購読料を未納の方は発送を停止させていただくこととなりました。しかし、購読を希望されていて購読料を納めることが諸事情で難しい方は、発送停止される前に「はがき通信」スタッフまでその理由を添えてご連絡いただきますようにお願いいたします。スタッフ会議にてご検討させていただきます。
 また、広島懇親会の「はがき通信」会議において、懇親会補助金を寄付金及び購読料から補填する案につきましては反対意見もありましたが、懇親会の主旨や議論をふまえて補填する方向で検討してよろしいか、次の懇親会の準備もありますので102号において昨年の12月20日までという期限付きで皆さんへご意見をお聞きしました。
 その結果、期日までに編集委員に特にご意見等は寄せられませんでしたので補填する方向で検討ということで、前号に掲載の「基礎資料⑤」の提案通り発行資金と懇親会補助金の会計処理につきまして決定事項とさせていただきます。
 しかし、102号のM氏のご投稿にもありますように、皆様からの大切なご寄付や購読料であるわけですから「応益負担の原則に則りその額の比率を下げる」ということを念頭に検討させていただきたいと思います。 



 【特集原稿募集!】

 昨年は向坊さんがガンでお亡くなりになったのを筆頭に、私も骨折したりと周囲の頸損仲間の“身体的受難”が多く聞かれたように思います。頸損の身体というものは、本当に油断ならないものだと痛感しました。
 そこで次号・104号の「特集のテーマ」は、『頸損と合併症』としました。
 褥瘡、尿路感染関係(膀胱炎・腎盂腎炎など)、呼吸器関係(肺炎・気管支炎・誤嚥など)、消化器関係(頸損腹・ガス溜まり・腸閉塞・直腸潰瘍など)、肛門周辺関係(痔・脱肛など)、自律神経過反射関係(突発性高血圧など)、骨折、脊髄空洞症、痛みや痺れ、起立性低血圧などなど、まだ他にもあるかもしれません。
 皆さん、上記のいずれかのご経験のひとつはお有りではないでしょうか。改めて頸損の健康管理という問題を考えるうえで、皆さんの体験談(予防法や克服の仕方など)をぜひドシドシご投稿ください。これもまた、継続的なテーマとなりうるものです。
 ひと言の短い文章でもかまいません。それがきっとどなたかの役に立つはずです。よろしくお願いいたします。
 締め切り:2月28日まで!



 「はがき通信」はどこへいくのか 


 ぼくたちが読み続けている「はがき通信」ですが、向坊さんの手を離れ、どこへ向かうのでしょうか。
 最初の目的は高位けい損患者どうし励まし合うというのが目的でしたが、最近のを読んでいますと、旅行編が多くあり、それをけい損になったばかりの人たちが読んだ場合、自分たちとは別の世界のものとして映ることで、読もうという意識は出て来なくなるでしょう。
 そうならないための努力を今は元気で慢性期の人たちにやってもらいたいのです。どこどこへ行ったではなく、排尿排便、食事の方法、体位交換、入浴、ジョクソウの処置方法、何でもいいですから書いてもらい、それを急性期の方が読み、勉強になることこそが初期の「はがき通信」ではないでしょうか。突然谷底へ落とされた患者に最初に与えるのは、本を読んでも分からない情報だと思うのです。
 この刊行雑誌が出ているのはふた月にたったの一度で、一月はみんな良いお正月を迎えられたことでしょう。もし、去年の暮れにけい損になられた方がいらっしゃいましたら、お見舞い申し上げます。何か知りたいことがございましたら、みんなに聞いて下さいませ。
 最後に今年は、亥年です。人を襲ったり、怪我をさせたりもする猪も、子供の頃は小さくて可愛くウリ坊と呼ばれて育ちます。そのウリ坊を見て楽しみや癒しを得るために動物園へ行きたいと思う人は、それを目標にリハビリ頑張って下さいませ。
 いつも一方的で申し訳ありません。みんないつも元気で。

夢運び人



 不安な日々から11年 


柿の実の色づく頃、はじめて「はがき通信」に出合い、介護している側として不安な毎日を寄稿しました。
 あの時より11年、最初は麸澤さんにアドバイスを受け、そして藤川さんの本『上の空』『五秒間ほどの青空』に出合い、松井先生の『頸髄損傷』も読み勉強しました。その頃は、介護する側もされる側も夢中でした。
 現在は、M.I.さんとの温かいお手紙での交流、本当にありがたいです。
 主人は11年4ヶ月、胃潰瘍で2回入院しましたが、風邪を1度もひくことなく、自宅療養でした。

  夫 64歳 頸髄損傷レベルC3、4
  平成7年6月11日 側溝に転落し受傷 
  4ヶ月入院
  その後自宅療養
  平成18年10月16日 腸閉塞麻痺にて入院〜肺気腫
  10月29日 死亡

 2週間入院中は日頃の痛み、しびれはなく、穏やかな日々でした。
 「はがき通信」の皆様、大変お世話様になり、厚く御礼申し上げます。これから寒さ厳しくなり、痛み、しびれが大変です。どうぞお体を大切にご自愛下さいませ。

H.(介護・妻)

 ※H.様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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