はがき通信ホームページへもどる No.63 2000.5.25.
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自分が楽しくなければ!?

久しぶりの投稿になります。年に一度、皆さんにお会いするたびに元気のもとをいただいて帰って来ます。今年は福岡で懇親会が行われるそうですが、関西以南の訪問は二十数年前に下関に行った以来で、とても楽しみにしています。このような旅に行くチャンスができたのもボラと言えるかどうかは別として、車いすの方達等のサポートを自分なりに続けて来たお陰であると感謝しています。また、なぜこれまで長い間続けて来ることができたのか、ちょっと振り返って考えてみたいと思います。
初めて「ボランティア」というものをやってみようと思ったのは、なかなか初対面の人と話すことができない自分を変えたくて、当時興味のあった屋外活動講座を知り、受講したのがきっかけでした。そこではいくつかのグループになってテントを張り、そこに寝泊まりし、雨天時の火の起こし方、屋内外のゲームについて等が主な受講内容でした。月に2〜3回でしたがとても楽しく、次が待ち遠しかったのを覚えています。
その会場は夏になると臨海学校として、施設や子供会に開放していました。職員の人から「横浜市の施設の子供達が来るのだが、手伝ってほしい」と言われた時には、迷うことなく参加をOKしていました。彼らは筋ジストロフィーでの車いす使用者から、知的障害までさまざまな障害を持った子供達でした。その日によって障害が異なり、初めてながら周囲の方達にいろいろ教えていただきながら子供達と接していきました。とはいえ、自分でも内心は「おそるおそる」であったことを思い出します。きっと子供達の方もそんな気持ちが伝わり、心穏やかではなかったのでは?
後日、サポートした筋ジスの男の子から、記念写真をコピーした物に礼状付きの手紙が届きました。そこには「もう海には入れないと思っていたが、海に入れてよかった」の言葉があり、彼のトランスの時に手伝わせていただいたに過ぎませんでしたが、とてもうれしく、参加して本当によかったと思いました。その後は、夏に2回くらい参加したでしょうか。初めがあまりにもインパクトが強くてよく覚えていません。
講座も終わり、自分の休暇の関係もあり、それから間があってから、知的障害児者の訓練の付き添いを募集している記事が目に留まり、その時も別段気にもせず参加申し込みをしました。2年ほどお手伝いさせていただき、仕事の都合で次回からは参加できないという日でした。その旨を話し、帰り間際になった時、一人の子供が近寄って来て私に抱きつきました。その子は時々暴走する子供で、私が説明したり、希望に合わない時に「後でしようね」と対応すると、素直に聞いてくれることが多くありました。私が来なくなることがわかったのでしょうか、私自身も驚き、うれしかったです。臨海学校で、初めてさまざまなハンディのある子供達と接した経験が生かされたように感じました。
そして現在は、所属する山のクラブの身体障害者協力登山会、その他主に頸損関係の方達の行事、集まり等に参加してお手伝いさせていただいていますが、思うに自分自身も楽しみながら参加しているからこれだけ続けて来ることができたのだと思っています。近頃は学校の単位のため、お金が入るから等々サポートする側の誠意が見えにくくなっているように思われ、介助においても任されたり依頼された方のみ、自分自身でその場その場で臨機応変に考えて行動することが、非常に少なくなっていると感じることが多々あります。たとえば、特に団体で行動する場合、お互いに誰彼だけというのではなく助け合えば時間も短縮でき、安全にサポーできると思うのです。サポートを受ける側の皆さんは、どのようにお考えでしょうか?
これからも自分自身も楽しみ、サポートを受ける方にとって安心して依頼していただけるようになりたいと思います。まだまだ未知のこと、多いと思います。少しでも多くサポートを受ける方達のお話しを聞き、自分を磨いていきたいと考えています。これからもどうぞいろいろな体験を与えて下さいますよう、よろしくお願いいたします。ボランティアの達人になれなくとも、サポートの達人になれるかもしれない。理想を言えば、人生のパートナーであるために!?
季節の変わり目、何かと対応が困難と思われる時節柄、皆さんくれぐれも体調に気をつけて下さい。また福岡でお会いしましょう。
神奈川県 : YI


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2000年の桜


清家一雄@WORKING QUADSです。皆さん、お元気でしょうか。新年度でお忙しいことだと思います。いよいよ、2000年4月1日になりました。介護保険施行開始の日です。
日本の社会保障制度において、新しい時代の幕が開きました。テレビ、新聞などでも様々に報道されています。"WORKING QUADS" News Letterも「日本の公的介助者制度(公的ヘルパー)は十分か」「家族がいなくても街中で生活できるか」というテーマでやってきました。
話は変わります。今日、桜を見に行きました。天気も良く、外の風も暖かかったです。電動車いすで外出しました。鴻臚館跡、舞鶴公園、平和台競技場、大濠公園までです。桜は、五分咲きぐらいの木が多かったです。7、8割、咲いているのもありました。屋台もかなり出ていました。焼きトウモロコシやたこ焼きがおいしそうでした。とにかく人が多かったです。年輩の人から子どもまで。人を見に行ったようものでした。
2000年4月開始の介護保険を、桜にたとえるのはあまりにも見え見えなのでやめておきます。2000年に入ってからの"WORKING QUADS" News Letterも43通になりました。障害を持つ人々、持たない人たちから貴重なご助言をいただいてきました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
人びとのネットワーク、コミュニケーションが四肢まひ者の就労と介助の問題に関する新しい概念、問題点の指摘、解決案、選択肢などを生み出していくと期待しています。

2000年04月01日
福岡県 :重度四肢まひ者の就労問題研究会代表:清家 一雄
『ワーキング・クォーズ』編集部 〒810-0074 福岡市中央区大手門1丁目4番605号

ワーキング・クォーズHOME kazuo_seike@msn.com

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