は が き 通 信 | No.57 - Page. 1 . 2 . 3 . 4 |
POST CARD CORRESPONDENCE | 1999.5.25 |
東京では花見も終わり、緑が濃くなってきた気がします。3月から4月は頸髄損傷者として自立生活をする私にとって大変な時期のひとつです。
編集委員 麸澤孝
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さて浜松医大に移り、4年めに入りました。おかげさまでこの3月、初の卒業生を出しました。全国各地の病院で卒業生が働き始めました。大学院も4月に開設し、これから学部学生と院生教育に加えて、研究や大学の管理運営など、ますます多忙になります。 「はがき通信」は名前だけの編集委員となって3年間、向坊さんや麩沢さんのご厚意に甘えてきました。通信の会員も500人近くになり、ますます編集への期待も大きくなってきます。 そこでこの際、名前だけの編集委員を降りて、瀬出井さんに編集委員を引き受けていただきました。これからは向坊さん、麩沢さん、瀬出井さんと実質、当事者主体の編集となります。 私も皆さんとの交流は今までどおり継続させていただきたいし、「はがき通信」には今後もできるだけ係わっていきたいと考えています。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
旧編集委員 松井和子
思い起こせば、「はがき通信」の18号に登場して以来、毎回のごとく図々しく顔を出させていただいております。 麩澤編集委員も「はがき通信」は「特別なもの」だとおっしゃっています。私にとってもそうです。今後も皆様のご支援・ご協力を仰ぎながら、継続に向けて努力していきたいと考えておりますので、なにとぞよろしくお願い申し上げます。 「新編集委員としての抱負」という題を頂きましたが、大それたことはとても申し上げられません。「松井先生の築かれた方針を大切にして、呼吸器使用レベルの頸髄損傷者の方たちのことを念頭に置く暖かい情報交換誌であるよう」心がけていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
新編集委員 瀬出井
インターネットのホームページで「はがき通信」なる情報誌があることを知ったので、購読したいと思い、メ−ルを書きました。よろしくお願いします。
奈良県 : MA nijyosan@pop16.odn.ne.jp
初めてお便りします。私は33年前、海に飛び込んでC5,6となり、完全麻痺した53歳の若者です。今は(千葉県)松戸市の私の尊敬する先生の病院に入院させてもらっています。「はがき通信」はもうずっと前から読ませてもらって、皆さんの活躍に感心していました。
今度、インターネットにつなぎましたので、E-mailで仲間に入れて下さい。どなたか金をかけないで英語の勉強をしたいという人がいれば、手助けできるかもしれません。 それから今、マニュアルのリフトカーを持っているので運転してくれるボランティアの人を捜しています。よろしくお願いします。
千葉県 :HK kuromaru@fsinet.or.jp
花も終わり若葉が美しい季節となってきましたが肌寒い日が多く、寒さに弱い私にはまだまだ名のみの春にしか過ぎません。
「はがき通信」の読者になって2年、初めてお便りいたします。1943年生まれの56歳、福岡市役所に勤務していた85年に自転車と車の事故でC−3、4を損傷しました。 せき損センター入院中に職業訓練を受け、退院と同時にパソコンを購入しました。あわよくば在宅での仕事を、と虫のいいことを考えていましたが、「パソコンが使えれば職場復帰も可能では?」という思いが強くなり、88年4月に職場復帰の希望を表明しました。 人事課にとってはまさに青天の霹靂、前例無視の暴挙だったようで、担当者は「ひどいケガをした方は皆やめています。Tさんも退職していただけると思っていたのですが」と苦り切った表情でした。 それから早10年、この間一番悩まされたのは「おしっこ」に関する問題です。ユリドームを使っているので勤務中の水分摂取は控えざるを得ず、かといってあまり控えると濁ってしまうジレンマはどうしようもありません。 94年春にはついに括約筋がダウンして切開され、97年秋は4ヶ月連続の尿路感染・発熱まで経験しました。これはなんとか収まりかけているものの、「ユリドームのすっぽぬけ」ばかりはどうしようもありません。じわっと広がるズボンのシミを見るのはなんとも惨めなものです。 尾根伝いに造られた長城に平らなところはなく、悪戦苦闘しながらやっと上げてもらいましたが、龍のような長城が悠々と寝そべって彼方の山の端に姿を消しています。スケールの雄大さに感動したのはもちろんですが、歴史上のさまざまなことが脳裏をよぎり感慨深いものでした。 介助者のご苦労に目をつぶらせてもらえれば、この旅行の最大の収穫は「抱えてくれる人さえいれば世界中どこでも行ける」ということでした。この自信のおかげで、Aさんと私のコンビは、今もモンゴルや新疆などの不便なところばっかり遊び歩いています。
福岡市中央区 : T
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