全員参加企画
『いいモノ見つけた!』 ~38~
【座位で顔に霧を浴びる「O2COOL ダブルウォール」】
●どんなことに使えるの?
顔に汗をかけないので、クーリングのために顔に霧を吹きかけます。水分補給とミスト冷却の2つの機能がありますが、ミスト冷却だけ使っています。
写真のように、鉤(かぎ)状に曲げたアルミ板を後付けしてレバーハンドルを延長しています。座位で顔に霧を浴びるために、右太ももの上に置き、右手の中指と薬指の間にレバーハンドルをはさみ押し下げます。
●どこで手に入るの?
Amazonで1,500円くらいです。私は、ホームセンターのバーゲンセールで500円で入手しました。
紹介者:ガジェット警部
開業30年
1990年7月、27歳のときに司法書士を開業し昨年30年が経ちました。瀬出井さんから「今まで続けてきた経緯や長く頸損が仕事を続けてゆくにはなどに関して原稿を」との依頼と3つのキーワードをいただいたので、振り返ってみます。
まず略歴。1962年生まれ、1979年8月、高2のときに柔道事故で頸損(C6)。翌年3月まで九州労災病院に入院し、4月に復学。2~3学期は全休したので高2で復学かと勝手に考えていましたが、高校3年・元のクラスに復学。自分の身体的状況は一変したけど、以前の同級生との友達関係が維持でき心理的ハードルが低かったので、社会復帰のスタートにはベストであったのではと感じます。もし、一つ下のクラスへの復学だったら、高校を卒業できたか確信は持てません。でも、どこかで帳尻合わせが必要だったのでしょう。一浪し1982年に大学進学、1988年の司法書士試験に合格しました。
・司法書士という職業を選択した理由
独立開業型の仕事だからです。私の場合、役所や企業に雇用されることは無理と考え、最初から選択肢にありませんでした。自営であれば、例えば部屋の温度調整やレイアウト等も自分の一番働きやすい環境を整えることもできると考え、関連の資格をとろうと思い法学部へ進みました。
具体的に司法書士に絞ったのは、金融機関に勤める伯父から「司法書士なら事務所内の仕事メインだし、頑張れば大学在学中にとれるよ」と勧められたことです。結果的に大学卒業後3年経っての合格でしたが、貴重なアドバイスでした。
その後は、小倉の司法書士事務所での実務実修や、九労で上腕三頭筋再建術(moberg technique)を受け、岡山県笠岡市にあった雇用促進事業団が設置する自動車学校で、運転免許を取得して開業に備えました。ちょうどその時期に、知人が中津の裁判所の前にアパートを建てる話を聞き、1階の一角に事務所スペースを設けてもらいました。
・顧客獲得の工夫、仕方
私の場合、開業当初に高校の先輩や同級生から応援をもらえたので、特段の工夫や営業活動をせずスタートできました。OBの弁護士兼税理士が顧問先の会社や法人を紹介してくれ、今でもほとんどの会社とお付き合いがあります。また、前出の伯父や地元の関連業界の同級生から、仕事の紹介を受けることもありました。
その後は地方都市ではよくあるパターンですが、青年会議所やロータリークラブに入り、経済関係者との交際の輪も拡がっていきました。後述とかぶりますが、以前の依頼者から紹介された等で新たな依頼があったりし、仕事を続けること自体が顧客獲得になり、長く仕事を続けられる一因になるのだと感じます。
・頸損が長く仕事を続けるには
まずは、体調管理だと思います。司法書士は、法的にスタッフを含め他人に業務を一任することは禁じられており、事務所に出て執務できる体調を維持するのは最低ラインです。開業後は短期の入院は何度かあったものの、月単位の入院はありませんでした。
次に、スタッフの協力がなければ事務所は維持できないので、永く勤めてもらえるよう心掛けています(最大時は4人雇用)。開業半年くらいで、信用金庫に勤めていた妹が事務所に入り経理等を任せることができ、大きな戦力になりました。
30年前は、ワープロ・和文タイプ(さすがに私は使いませんでした)の混在期でしたがIT機器も進化し、また移動も自分が運転する車オンリーから、車椅子のまま乗れる軽自動車(短距離の移動は特に便利になりました)を追加する等、スタッフに任せられる部分は分担するよう事務所の執務体制を整えてきました。
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振り返ると、「自分にできると思えたこと」だけを選択し、平々凡々と続けてきた結果が今です。還暦を控え、最近はモノを落としたりキーボードのミスタッチや新聞がめくり辛くなる等、些細なことですが体力や動作の衰えを感じ始めました。
コロナ禍での業務の減少や、前出の妹を昨年病気で亡くし事務所の体制も変わってきて、新たな10年に向け、方向性とライフスタイルを探っていかねばと思う昨今です。
福岡県:K.Y.
新型コロナクラスター感染の渦中に
今年の1月8日に、私が生活している施設で介護職員に新型コロナ陽性者が出ました!
各地の介護老人保健施設などで、新型コロナのクラスター感染発生がテレビニュースで流れるたびに、「運が悪いなあ」と他人ごとと考えていました。まさか自分が生活する施設で発生するなどとは、想像すらしていませんでした。
それが実際に起きてしまったのです。しかも、私が入居している階で勤務している職員が、PCR検査で陽性になりました。
すぐに、職員と利用者の全員を対象にPCR検査を実施したところ、6人が陽性でした。中規模クラスター感染です。幸いなことに、私は2回のPCR検査で陰性でした。
職員1人のコロナ陽性が発覚した当日から、保健所の指導のもと、感染拡大抑止の厳戒態勢が始まり、16日間、エラい目にあいました。
まず、その間、服・ズボン・下着・靴下の着替えは1回のみでした。就寝時はパジャマもなく、チノパンのままで寝ていました。皮膚への圧迫が、褥瘡の発生につながらないことを祈ってヒヤヒヤしていました。
また、その期間中にリハビリテーションは一切なく、体は痛みが増すばかりで、ガチガチに固まりました。
さらに、入浴の中止はその期間後半月も続き、1ヶ月間、洗髪ができませんでした。脂漏性湿疹で頭皮からフケが粉雪のように落ちてくるし、頭がかゆくて辛かったです。脂漏性湿疹のステロイド薬は常備していますが、頭全体に塗るわけにもいかず、使いものになりませんでした。
……と、今年は、強烈な虐待で始まりました。二度と、こんなキツーい体験はしたくありません。施設の長期利用者は、昨年2月から面会謝絶が継続しているため、利用者への感染経路は、職員経由以外に可能性はありません。職員にはコロナ感染防御のために、もっと慎重な行動を願いたいものです。
ふと思ったのですが、台風や地震などの災害によって避難所生活を送ることが必要になった場合は、今回のような待遇を受けることになるかもしれません。そのようなことを考えると、今回のことは良い経験になったのかもしれません。
1年前に「はがき通信」スタッフを退任し、1番にスタッフ仲間だった皆さん、そして読者の皆さんにもご迷惑をおかけして申し訳ありません。
退任に踏み切った理由は、2つの体調不良です。
1つは、頸椎後縦靭帯骨化症です。4年前から第3頸椎を中心に、頸髄への圧迫が始まっていました。私は損傷高位がC5で、肩の三角筋で腕を前後左右に振ったり、上腕二頭筋でゆっくりとひじを曲げることが精一杯できる随意運動です。私はパソコン作業をおこなうには、これらの随意運動を利用してトラックボールを操作することで、スクリーンキーボードで1文字ずつゆっくりと入力していきます。頸椎後縦靭帯骨化症により頸髄を圧迫している場所は、頸損の高位よりも上であり、随意運動ができる時間と範囲が狭まり、さらに、強い鈍痛がパソコン作業の妨げになっていきました。頸椎後縦靭帯骨化症は進行性があり、年々症状が重くなってきています。この先のことを想像すると、とても怖いです。
もう1つは眼の病気で、左目の視野全体が歪んで見えるようになり、パソコンの文字が読みづらくなってしまいました。病名は中心性しょう液性網脈絡膜症(CSC)で、網膜に液体が溜まり、網膜が変形するために歪んで見えるというものです。網膜の液体を毛細血管経由で減らす薬を1年間飲み続けて、液体をかなり減らすことができました。しかし、歪んで見える症状は、少しも改善されませんでした。網膜に液体が溜まっていた期間が数年間と長かったため、網膜の変形が元通りに治らないかもしれず、治るとしても長期間を要すると診断され、がっかりしているところです。病気の悪化防止のために服薬を継続することにしました。
さて、新型コロナウィルスは変異によって、感染力を進化させて人類のさらなる強敵となっていっています。いやー、ホントにしつこい奴らですね。もし私がウィルスだったら、パンデミックなんて大それた勝負には出ずに、共生相手になる動物を見つけて、中国国内で子孫繁栄に励んでいることでしょう(笑)。
現時点では、唯一の手段として、できるだけ大勢の国民がワクチン接種を済ませて集団免疫を獲得すれば、感染が収束に向かい、2019年のような平穏な日常生活に戻れそうです。しかしながら、日本ではワクチン接種の進捗がとても悪いですね。現在の内閣組織が危機管理の仕事が苦手らしく、官邸主導で厚生労働省の官僚を特例承認へ誘導することもできず、ワクチン接種の体制整備も自治体に丸投げで、積極的に取り組んでいる様子がほとんど見えてきません。医大の医学部生や、看護学部生にワクチン注射を担当させたっていいじゃないですか。この緊急事態の真っただなかに、典型的なお役所仕事を見せつけられるとあきれてしまい、怒りすらおぼえます。4月下旬に官邸が東京と大阪に自衛隊員を派遣して、大型ワクチン接種センターを創設すると明言しました。1日1万人とのことですが、東京の場合、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を対象として、1ヶ月で30万人というのは多いとは言えないと思います。しかも場所が大手町であれば、対象者を65歳以上に限定せずに、近隣の会社員なども含めたほうが効率が良いと思います。どうなることでしょうか……?。
私が暮らす札幌で平穏な日常生活を取り戻すのは、まだまだ先のことになりそうです。もう1回年越ししたあとかなぁーと、気長に待つほかにありませんね。
ずっと前からオンライン英会話に興味があり、この歳になって今さらではありますが、英会話レッスンを始めてみようと思っています。オンライン英会話であれば、眼の病でパソコン画面の文字が読みづらいという支障はありますが、肩や腕の負担はほとんどありません。外出ができず、施設の面会謝絶で家族にも会えないコロナ禍中が、オンライン英会話を始めるのにいいチャンスだと考えました。現在、お試し期間で、初心者コースを手始めにチャレンジを開始したところです。オンライン英会話の費用は、数年前にビットコインで稼いだ10万円を使います。
今年は過酷な1ヶ月間で始まりましたが、来年こそは、何月になろうと、自宅に帰って大好きなお雑煮を食べたいなあーと夢見ています。
[5月4日投稿]
札幌市:戸羽 吉則