はがき通信ホームページへもどる No.136 2012.8.25.
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<特集!「ネットで社会とつながろう」> 

 今号の特集は、「ネットで社会とつながろう」です。四肢マヒ者がパソコンのほかにもスマートフォン、タブレット端末のインターネットを駆使して、情報発信、コミュニケーション、便利に活用している事例など、ネットにまつわるご投稿を紹介させていただきます。



 特集 手軽になったホームページ作り&私のスマホ・タブレットのタッチ操作法 


 [ホームページ作りも楽になりました]
 十数年前に初めてホームページを作ったときは、ホームページ作成ソフトがほとんど普及しておらず、タグを手打ちで入力して作っていました。腕の稼働に制限があり、うまくキーボード操作ができないのでこれはもう大変な作業でした。ブログもなく、日記の更新すら大変でした。
 最近はホームページ作成ソフトが充実して、デザイン感覚のない私でも簡単に見栄えするホームページができます。テンプレートがあるので、それを利用し、細かいところは好きなように変えていけば良いから「本当に便利になったなぁ」と感じています。
 現在は独自ドメインを取得してホームページを開設しています。独自ドメインを取得すると、「http://www.○○○○.com/」というサイトの○○○○の部分を自分の好きなワードにすることができます。すでに誰かが使用している場合は取得できません。私も第1候補は使用できず、第2候補で取得しました。
 これに加えて、ホームページスペースも拡張しました。プロバイダからもらえるスペースは限られていて、画像を乗せたりするとすぐに容量を超えてしまうためです。いずれも昔に比べてずいぶん安価になりました。
 現在は、育児日記やバリアフリー情報など、ほぼ毎日ブログ更新をしています。障がいを持つ親がどのように育児をしているかについて書きたい、という思いから始めましたが、今では毎日更新することで、
「明日も元気に過ごすぞ」
という元気の源にもなっています。
 毎日記事を考えるのではなく、娘の様子をふだんから簡単な日記に書いているので、それを時間のあるときに記事にし、保存しておきます。娘がおもしろい言動をしたら携帯に打ち、それをパソコンに転送してからパソコンで長文に打ち直す、ということもしています。携帯電話への入力はキーボード入力よりも時間がかかるからです。
 私のブログを読んでくれたNHKのラジオ番組のディレクターからの誘いで、障がい者の育児をテーマにして10分ほどラジオ出演しました。貴重な体験をさせていただきました。
 ブログを書き始めても長続きしない、という方の話をよく耳にします。毎日書かなければと思うと長続きしないように思います。3日に1度、1週間に1度くらい、と考えながら更新していくと、長期的に続けられるのではないかと思います。
 以上が私のホームページ・ブログについてです。

 [画面タッチ操作をするための工夫]
 スマートフォンは外出時のネット利用や電話機能もあって便利ですが、私の場合、外出時は携帯電話とメールしか使わないのでスマートフォンは所有していません。
 家の中で無線LANでつないでタブレット端末を使用しています。これなら毎月の維持費はかからないので、初期のタブレット端末の費用だけで済みます。ブログの更新やメール、ちょっとした調べ物まで幅広く使えて重宝しています。
 問題は操作です。指で操作できないのでタッチペンをどうするか……。
 これはパソコン用の装具です。普段はこの装具に消しゴム付きの鉛筆を着けてキーボード入力をしています。これをタッチペンにすることにしました。



 タブレットは指先の静電気に反応して動くそうなので、割り箸をアルミ箔で覆って、タッチしてみました。反応はしましたが、正確さに欠け、使えそうにありませんでした。そこでメーリングリストで教えてもらったSMART−CAPを買ってみました。これを使ったところ、まだ反応が悪い。ヘルパーさんのiPhoneで試してもらっても同じ結果。私のタブレットには対応していないのかも……。メーカーに問い合わせたところ、金属部分に触れていないと反応しないという回答。使い方を間違えていました。
 でも、これを手に持つのは不可能なので、諦めかけましたが、次の写真のように試しに装具ごとアルミ箔で覆ってみました。これが正解でした。素晴らしく反応が良い。軽いタッチで動いてくれます。タッチペンでは難しいと言われているスクロールもスイスイです。



 よろしければ、私のブログかホームページ「青空のさんぽ道」の中で私が利用している方法を動画と写真で紹介しています。ブログ内に検索項目があるので「タブレット」で検索してください。詳細ページを見られます。
 「青空のさんぽ道」

匿名希望



 特集 私の「お気に入り」HP 

60歳、C4、27年、男

 私の「お気に入り」HP(ホームページ)のべスト3は〈1〉グーグルの検索、〈2〉GyaO(ギャオ)の【映画・ドラマ】無料視聴、そして〈3〉福岡市の(公式)HPです。
 わからないことがあったら、「〈1〉グーグルの検索」で調べています。知りたかったことがよくヒットして便利です。以前に聞いた話ですが、〈1〉グーグルの検索は、予め世界中のすべてのHPの信頼性を点数化しておき、検索でヒットしたHPを、その点数の多い順にならべているそうです。それまでの検索ではゴミ箱みたいになっていて、なかなか選びだせなかった有益な情報がえられます。点数化の方法は、どれだけ多くのHPにリンクされているか、またリンク先の信頼性があるかないかも評価の対象らしいです。
 中にはこの信頼性の点数化の方法を利用して上位になるように細工したHPがあるから注意が必要です。かつて「水道の水もれ」で検索したときのことです。上位に ヒットしたHPの問い合わせ先の電話番号が、皆同じという奇妙なことがありました。
 最近は信頼性の評価の仕方も進化しているようで、こんなにひどいことはありません。それでも業者選びに使うときは気をつけた方がよいです。また他の検索もグーグルの検索を利用しているから検索サイトによる差はないとも聞きました。
 〈2〉GyaOの【映画・ドラマ】無料視聴。無料だから古い映画やドラマになります。しかし、もし見ていなかったら、新作と同様に感動、スリルなどが味わえます。画面は劇場のスクリーンに比べたら迫力に欠けますが、楽しめます。好きなときに見ることができるのもよいです。ドラマでは外国のサスペンスが面白いです。内容は論理的で、どんどん事件は展開していくので、ハラハラドキキドが持続します。また「ER」などの医療現場のドラマも面白い。米国は皆保険ではないから受けられる医療に差があることがわかり興味深いです。米国では18歳から成人です。その18歳の誕生日に、親の願いより本人の意思が尊重されて、天国に逝く場面もありました。日本では考えられないことです。
 最後に「〈3〉福岡市の(公式)HP」です。ここでは専(もっぱ)ら「市長へのメール」と「市民の声」の欄を利用します。いろいろ気がついたことをメールで訴えることにしています。するとたいていは、通り一遍の回答がきます。以前は、なかなか言いたいことがつたわらないときは、さらにメールしていましたが、最近は1回であきらめることにしています。いくら主張が正しくともストレスを溜めて体を壊したら元も子もありません。そのうち改善されるのを気長に待つことにしています。
 インターネットが普及し、いながらにして情報が手に入るようになり、よき時代になりました。あとは年金、医療保険、介護保険がどうなるか心配です。
 平成24年7月10日

 

 福岡市:Y.I.



 特集 HPで広がる輪 


 友達さんま君、ZOROさんの好意からでき上がったHP(ホームページ)、開設して12年になりました。いまだにパソコンが苦手で、HPは友達に頼りっぱなし。ブログは、その友達の指導のもと何とかがんばっています。ありがとうね。
 そもそもHPを作ったきっかけは、私の絵はがき、カレンダーを広めるということでした。受傷歴18年、リハビリ目的で始めた水彩画。医療ソーシャルワーカーの勧めで、絵はがき、カレンダーとなりました。「作ってみませんか? きっと誰かのお役に立てますよ」と言われ、半信半疑でしたが、あれよあれよという間に作成となりました。


●花のカレンダー2012 1,2月 セツブンソウ

 当初、予想以上に反響が大きく、手にされた方から、「ありがとう」と書かれたたくさんの手紙が届きました。受傷してから、多くの方々に支えられがんばることができましたからね。今度は私も誰かのお役に立てれば、と思っていたのでとても嬉しかったです。この嬉しさが、また私に元気をくれるんですよね。この絵は、今では本の表紙にも使っていただけるようになりました。
 絵はがき、カレンダーはささやかながら全国に広がったようで、HPを見られた遠方の方からも販売以外に、冊子の表紙、あいさつ状に使いたい等、と問い合わせをいただきました。ありがたい話です。


●9,10月 コスモス

 ブログは、私の足跡と近況報告。1月に1、2回と、とてものんびりとした更新ですが、見られた方や友達から「元気そうで安心しました」とか、「こんな生活をされているんですね」とメールや手紙、電話をいただきます。なかなか遠方の知人とは会うことができませんが、こういった形で会えるなんてすごいですよね。ネットは怖い、と敬遠されがちですけど、これで喜んでもらえたり、誰かの力になれるのならいいかなと、続けさせていただいています。
 「花の日々」


広島県:M.K.



 特集 ホームページとiPad(アイパッド) 

C5損傷25年、63歳

 ◇わたしのホームページ
 「藤川景ホームページ」
 2002年5月にホームぺージを開設した。当時のわたしにそんなスキルはない。いまもない。パソコンの得意な友人に掲載内容のファイルを送るだけだ。
 はじめたきっかけは、いまおもえば時代の先端を行っていた。「インターネット文庫はいかが?」と銘打って、それまでに出した拙著(せっちょ)2点をテキストファイルにして1点500円で売ろうとしたのだ。現在の電子書籍の先駆けだと思う。
 冒頭のメッセージには、《世の中には身体の障害によって、紙の本は読めないけどパソコンでなら読めるというかたがおられます。インターネット文庫はそういったかたに特に便利です。視覚障害のかたにも、テキストファイルなら文字サイズを大きくして読むなり音声化装置を使って聞くなりしていただけるものと思います。》と書いた。
 はじめのころは知り合いがお義理で何十冊か買ってくれたが、一渡りしたらパタリと途絶えた。「毎月更新しなければアクセス数はふえないよ」と忠告してくれるひとあり。そこで「障害中年乱読日記」という書評もどきを毎月載せることにした。2009年還暦を迎えたのを機に「障害老人乱読日記」と改題した。最近とりあげた本は、6月『とかくこの世はダメとムダ』(山本夏彦)、7月『絶対貧困——世界最貧民の目線——』(石井光太)、8月『座右の名文——ぼくの好きな十人の文章家——』(高島俊男)といったところ。
 ま、なにをやってもインターネット文庫は売れない。読者もふえない。それでもかまわない。毎月連載することがいまや自分に課した義務のようになっている。

 ◇iPad初心者マンガをたのしむ
 家内が誕生日にiPadをプレゼントしてくれるという。とまどった。タブレット端末とパソコンの違いがよく分からないし、第一どうやって操作すればいいのか。指なんか使えない。


●iPad用のマウススティックでページをめくる。右隅に見えるのはスティック置き

 とりあえずYドバシカメラに行って店員に家内のiPhone(アイフォーン)4を見せ、「これを指でなくタッチペンで操作したいのだが」というと、「これならだいじょうぶっすよ」とあるタッチペンを渡された。ケースから取り出してためしたかったのだが開けられない。帰宅後やってみるとウンともスンとも反応がない。チャライ店員だったものなあ。「電子書籍端末はないのか」とたずねても、「なんすかそれ」ときたもんだ。
 こういうときはリハ工学に詳しいF澤さんに聞くのが一番だ。「オズマという会社のiPhone用タッチペンがいい」と教えてくれた。頸損仲間ほどたよりになるものはない。こんなことはどんなに大きな電器屋をまわったって分からない。そのうち疲れ果てて「もういいや」ということになってしまう。アマゾンで980円。
 「快適携帯生活オズマ」
 ふだん使っているマウススティックの先端に取りつけてiPadをつついてみると動くには動いたが、指ほど反応は良くない。慣れもあるのだろう。画面に対して垂直にペンを当てたほうがいいようだ。
 そのうち「スマホ用手袋」のTVCMがはじまった。これだけでスマホが動くならあのペン探しの苦労はなんだったのだろうと一瞬くさったが、そうだタッチペンの上にさらに手袋の先を切ってかぶせたら反応はよりよくなるのではないかと思いついた。心なしかより順調に動くような気がする。 
 いまはまだ使い始めたばかりなのでパソコンとタブレットの違いはよく分からないが、タブレットは遊びに向いているような気がする。けがをするまでマンガは毎週のように見ていた。けがをしてからも挑戦したことはあったが、めくるのがたいへんで断念。
 てはじめに手塚治虫の『ブッダ』を1冊350円でダウンロードした。ページはすいすいとめくれる。いまのところわたしがiPadで読めるのは手塚治虫だけ。Yahooのなかにはもっとたくさんのマンガがはいっているようだが、当今流行のものが中心のようだ。わたしの読みたいのは谷岡ヤスジとか東海林さだおのようにけがをする直前まで読んでいたもの、あるいは子ども時分読んでいた杉浦茂や前谷惟光なのだが、そんなものは電子化されていないようだ。

東京都:F川 匿名にする意味ないなあ(笑)

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