<特集!「頸損と合併症」> ![]() ![]()
十数年前に、車イスのクッションをロホクッションに替えてからは、さほどジョクソウに悩まされることはなく、ジョクソウができても1、2週間で治っていました。しかし、今回は違っていました。昨年6月にクッションカバーをユニバーサルカバーに替えたあたりから、ジョクソウが治らなくなりました。 6月にできたジョクソウの悪化を阻止するには、除圧しかないとのことで、車イスの使用時間を短くしていきました。それまで、朝から夜まで連続9時間の車イス上での生活でしたが、だんだん短くなり、その年の12月には、平日の日のみ2、3時間だけ車イスに座り、他は寝たきりの生活になってしまいました。 この間、ジョクソウを治すために、マットを「ムアツふとん」から「エアーマット」に替えたり、ロホクッション本体も新品に替えたり、また栄養面では毎日プロテインを牛乳に混ぜて飲んだりしてみました。しかし、どれも効果はありません。体重は3キロも増え、体の動きも悪くなり途方にくれました。ここまでためして治らないから、今回のジョクソウの原因はユニバーサルカバーにあると確信しました。 そこで、クッションカバーをまた旧タイプのカバーに戻すことにしました。旧タイプのカバーは新品では購入できないので、中古で捜し、手に入れました。それが今年の1月4日です。旧タイプのカバーに替えてからはジョクソウは良くなり始め、2月の終わりには傷口も塞がり、日に8時間の車イス上の生活になりました。 ユニバーサルカバーを使用すると、圧力分散効果は少なくなります。ユニバーサルカバーに替えたときから、ジョクソウができたと思われる方は、旧タイプのカバーに替えられることをお勧めします。 福岡市:Y.I. ![]() ![]() 雨を聴き風聴き菜種梅雨と記す 遠ざかるほどにあざやか花茨 頬よりも涙は温し春の宵 オルガンと先生思い出す桜 母の日の上座に母の椅子を置く お元気ですか。小生2月に手術、1週間で退院。床ずれ小さくなりつつあり成功です。数年の時間が必要の様子。あきらめかけていた俳句送ります。 熊本県:K.S. ![]() ![]() 香川県:M.S. ![]() ![]() ◆[読み得 医療&介護]災害時の介護、支える工夫 東日本巨大地震では、介護が必要な高齢者たちも、被災生活を強いられている。食料や生活用品などが不足する環境では、いかに体調を維持するかがカギ。災害時に、要介護高齢者の生活を支える商品や工夫を紹介する。(本田麻由美、安田武晴) 〈中略〉 ◇緊急たん吸引 在宅などで療養中の高齢者には、常時、たんの吸引が必要な人もいるが、停電になれば電動吸引器は使えない。千葉県で嚥下(えんげ)リハビリに取り組む大石善也医師は、緊急用吸引器の作り方をアドバイスする。 ペットボトル(500ミリ・リットル)のフタに、熱したクギなどで穴を開け、カテーテルをはめ込む。手でボトルをぎゅっと圧縮した状態でカテーテルを口などに挿入し、手の力を緩めれば、たんを吸引できる。 フタが固い場合は、図のように直接ボトルにキリなどで穴を二つ開け、両方にカテーテルを差し込んで瞬間接着材で隙間を埋める。片方のチューブをくわえてボトルの中の空気を吸い込み、もう片方からたんを吸引する。 どちらも、洗えば繰り返し使える。大石医師は「炭酸飲料のペットボトルが、丈夫で弾力もあって適している」と助言している。 (情報提供:平成23年3月27日 読売新聞) ◆被災で入院の重度障害者、生活支援利用可に−厚労省 厚生労働省は3月18日、東日本大震災で被災し、入院しているALSなどの重度障害者の生活支援について、医療機関内であっても障害者自立支援法の居宅介護や重度訪問介護、介護保険の訪問介護の各サービスが利用できるとする事務連絡を、都道府県などにあてて発出した。 一方、入院ではなく、電源確保などの目的で一時的に医療機関に滞在している場合はこれに該当せず、避難先を居宅と見なして必要なサービスが提供されることになる。 通常、重度障害者が入院した場合の生活支援は、その医療機関の看護職員によって行われる。しかし、被災地の医療機関が定員を超えて患者を受け入れていることなどを勘案し、ヘルパーらが提供する各サービスの利用を可能にした。 (情報提供:平成23年3月18日 医療介護CBニュース) ◆計画停電、長期化に不安 難病患者、人工呼吸器が命綱 体が動かせなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者たちは人工呼吸器が命綱。バッテリーでは一時的にしか対応できず、患者や介護する家族は、計画停電に不安を募らせている。 (千葉県)茂原市本納の長谷川喜代子さん(61)は、ALSが発症して約15年。自宅で寝たきりで、通常の会話は文字盤を使い、複雑な内容はまゆ毛を上下させて操作するパソコンで伝える。 人工呼吸器は24時間欠かせない。普段は家庭用電源で動かすが、停電の場合はメーカーから借りた外部バッテリーを使う予定だ。約5時間対応できるという。内蔵バッテリーもあるが、介護している長女歩さん(37)は「万一に備え、最後の頼りに残しておきたい」と語る。 2時間ごとに使っているタンの吸引器も、停電したらエンジンをかけた自動車から電源を取る予定だ。 「1日1回程度の停電なら何とか対応できるが、長引いて家族で対応できないようになれば入院を考える」と歩さんはいう。 日本ALS協会県支部の川上純子事務局長によると、在宅で人工呼吸器をつけているALS患者は、地震による停電で大事を取って入院した人が多いという。 (千葉県)県によると、在宅で人工呼吸器を付けている患者は県内に121人。うち、特定疾患患者は80人でALSがほとんどだという。慢性心疾患や慢性呼吸器疾患などの小児慢性特定疾患患者は41人いる。 〈後略〉(高木和男、永井真紗子) (情報提供:平成23年3月16日 朝日新聞) ![]() 【編集後記】
3月11日(金)ヘルパーさんと掃除をしていたらテレビで地震の様子を伝えていて、徐々にこれはただごとではないことがわかってきました。甚大な被害の中でテレビを見ていると、NHK教育・20時〜の障害者の震災関連情報の福祉番組で、宮城県の頸損者の方が体育館の避難所に避難されていて、家族全員では(通常の避難所では生活を続けることが困難な方を対象にした)福祉避難所に行けないために苦渋の選択で体育館の避難所にとどまっておられる姿が伝えられていました。実際に被災されているところを見て、体温調整は、褥瘡対策は、介助体制は、トイレはどうされておられるのだろうと、いたたまれない気持ちになりました。東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。 次号の編集担当は、瀬出井弘美さんです。 編集委員:藤田 忠
![]() ………………《編集委員》……………… (2010.4.1.時点での連絡先です) 発行:九州障害者定期刊行物協会 |
![]() |
ホームページ | ![]() |
ご意見ご要望 |