も く じ | |
ごあいさつ | 編集部員:藤田 忠 |
2009年「はがき通信」懇親会 in 東京のご案内 | はがき通信から |
障害と闘う戦士とその家族 | 愛知県:Y.S. |
70歳 | 鳥取県:H.Y. |
人工肛門(ストマ)について | 匿名希望 |
本の紹介:『脳は奇跡を起こす』、『奇跡の脳』 | 編集顧問:松井 和子 |
長女の誕生までの道のり | 匿名希望 |
『臥龍窟日乗』 —永代使用権— | 千葉県:臥龍 |
車いすのタイヤの空気圧によるトラブルについて | 神奈川県:Y.I. |
腰折れ俳句(10) | 熊本県:K.S. |
ひとくちインフォメーション |
2009年「はがき通信」懇親会 in 東京のご案内
前号に引き続き、「はがき通信」懇親会のご案内です。 キャンセル料の発生時期や参加費に変更がありました。ご確認の上、ぜひご参加ください。お会いできるのを楽しみにしております。 <両国国技館> 今年の「はがき通信」懇親会は、初めて東京での開催と決定いたしました。 場所は、両国国技館や隅田川にほど近く、東京の情緒ある風情を楽しめます。また交通の便も良く、公共の乗り物を使っての観光も十分楽しめます。浅草・お台場・東京ディズニーランド・六本木・東京タワー・上野などの観光もJR・地下鉄など(バリアフリールート)で行くことができ、ぜひ大都会を観て、感じてください。 1日目には、「四肢麻痺者の生活に有効な支援機器の紹介と展示」をテーマに支援機器の業者より機器の紹介やデモンストレーションを行い、より身近に最新の機器を実際に見て、使っていただけます。夕食レセプションも、地上100mからの美しい東京の夜景を楽しみながらのお食事をお楽しみいただけます。 今年の「はがき通信」懇親会も出会いに恵まれることを願い、たくさんの方のご参加をお待ち申し上げております。 「はがき通信」は「会」ではなく購読者のグループですので、どなたでもご参加いただけます。 【日程】 ●2009年10月16日(金)〜18日(日) 【会場】 『第一ホテル両国』 第一ホテル両国ビル内『KFC(国際ファッションセンター)』 東京都墨田区横網1−6−1 TEL: 03-5611-5211 FAX: 03-5611-5212(第一ホテル両国) http://www.dh-ryogoku.com/ 『江戸東京博物館』1F 学習室2 東京都墨田区横網1−4−1 TEL: 03-3626-9974 【スケジュール】 ●16日(金) 会場:第一ホテル両国ビル内『KFC(国際ファッションセンター)』Room111・11F ・14:00〜 受付開始 ・14:30〜17:00 開始挨拶後、「四肢麻痺者の生活に有効な支援機器の紹介と展示」 ※環境制御装置・ページめくり機・PC入力機器等々の機器(10社程度を予定)の展示と紹介・デモを行います。 東京での開催に当たり企業協賛を募集し、開催に合わせて四肢麻痺者の生活に有効な支援機器に焦点を絞り、支援機器を展示・デモンストレーションを行います。 また、開発中の支援機器への評価、支援機器への要望などユーザーの生の声を、エンジニアや支援機器業者に直接届ける機会としても活用してくださることを期待しております。 四肢麻痺者の生活の質の向上、および自立生活の後押しとなることを期待し、四肢麻痺者のより広く、積極的な自立生活・社会参加を促すことを目的といたします。 どなたでもご参加いただけます。ぜひお越しください。 ※展示会のみの参加の方は無料、事前申し込み不要です。 ※支援機器の展示を希望する企業も合わせて募集中です。(詳しくは麸澤まで) 終了後、会場移動 会場:『第一ホテル両国』スカイバンケット“アジュール”25F ・18:00〜20:00 夕食レセプション(定員100名) ※夜景を眺望しながら食事と歓談を楽しみましょう。 ●17日(土)1日観光(自由行動) ●18日(日) 会場:『江戸東京博物館』1F 学習室2 ・10:00〜12:00 「はがき通信」会議(来年の沖縄懇親会についてなど)・終了挨拶 【宿泊】 『第一ホテル両国』客室14F〜24F(フロント・1F) ツイン25室・ユニバーサルルーム1室・シングル5室 宿泊料金:ツイン・ユニバーサルルーム1名1泊 8,000円(朝食付・税込) シングル1名1泊 12,000円(朝食付・税込) 駐車料金:1泊2,000円(入庫より24時間以内) 交通:①JR総武線両国駅(西口にエレベーター)より徒歩6分 (JR東京駅より秋葉原駅乗換で約45分、すべてエレベーター) ②都営地下鉄大江戸線両国駅より徒歩2分 <車>東京駅・上野駅・東京シティエアターミナルより15分 チェックイン/14:00 チェックアウト/12:00 【参加費】 ・身障者1泊 1,000円(宿泊者のみ) ・夕食レセプション 1名6,500円(飲物付) 【キャンセル】 ※下記の日時を過ぎた以降のキャンセルについては、キャンセル料が発生いたします。 ・宿泊 前日13時 ・夕食レセプション 10月13日(火)17時 【その他】 ・なるべくJRなど、公共の交通機関をご利用ください。 ・参加申し込み者には、後日詳しいご案内(参加者名簿や地図等の資料)をお送りいたします。 ・受付時に夕食代(16日)、参加費を徴収いたします。 ・トランスファー介助についてはホテル側でもお手伝いいただけますが、基本的に介助者同士で協力し合うことといたします。 ・夕食レセプションは、定員になり次第申し込みを締め切らせていただきます。どうぞご了承ください。 ・金曜日(16日)夕刻の東京駅からホテルまでのJR線(山手線・総武緩行線)は、大変混雑いたします。お早めの会場到着をお勧めいたします。 【お申し込み・お問い合わせ先】 実行委員 麸澤 孝 E-mail: fzw@nifty.com ※東京懇親会ホームページ http://sky.geocities.jp/hagaki_tokyo/ ※観光地やアクセスが心配な方は、事前にお問い合わせください。 ---------------------キリトリ線-------------------- ※お申し込みの場合のお届け事項は、次の8点です。参加申し込み者は、キリトリ線から下をFAX、郵便、Eメールで9月10日(木)までに麸澤までお送りください。 締め切り後のお申し込みもできる限りお受けいたしますが、なるべくお早めにお申し込みをお願いいたします。お申し込み内容は、捨てずに保存しておいてください。 1.参加障害者氏名 2.住所(郵便番号も) TEL&FAX: 携帯番号: E-mail: 携帯E-mail: 3.同行者人数(わかれば氏名も) 4.参加日(宿泊か日帰り) 5.宿泊予定日と本人を含む人数 (16日 人・17日 人) 6.16日夕食レセプションの参加人数 7.交通手段 8.就寝、起床時のトランスファー介助の要・不要 障害と闘う戦士とその家族
知り合いからメールがきた。情報を提供してほしいという内容だったのだけれど、そのメールを読み終えてから僕は少し考え込んでしまった。 「友達のお父さんが事故で頸髄を損傷した。事故後、1ヶ月経っている。麻痺はひどく、両腕がかすかに動く程度で、残りはまったく機能していない。初期のショック状態は安定し、家族や医師、看護師とも落ち着いて会話することができるようになった。幸運なことに本人も家族も、今はいち早くリハビリをして回復を図りたいと思っている。だが、病院の規模が小さいために今のリハビリに限界を感じている。そこで少しでも有能な医師や理学療法士、作業療法士のいる医療施設を紹介してくれないだろうか。その友達に頼まれてこのようなメールを送った。返事をくれると嬉しい」 こんな内容だった。 病院によってリハビリのレベル差が非常に大きいことを僕は知っているが、もう十数年リハビリをしていないので思い当たる医療機関がなく、手助けをできなくて申し訳ないと返事をした。 しばらくしてまたその知り合いからメールが届いた。 「ベッド上でできる効率的なリハビリをする方法を知らないだろうか。リハビリに使えるような装具や道具を知らないだろうか。ご家族は少しでも早く回復を願っていて、積極的なリハビリを望んでいる」 僕の思い違いかもしれないが、この2通のメールから、少しでも回復したいというご家族とご本人の願いのほかに、そのご家族の焦りのようなものを感じ取った。当時の僕もそうだったからだ。あちこち調べればリハビリ施設、装具や道具が見つかるかもしれない。それに、積極的にリハビリをしたいと思うことはいいことだと思う。ただ、経験上、あまり焦らない方がいいと思った。 僕も怪我をしたばかりの頃、わずかにしか動かない手でも、できることは少しでも自力でしなければならないと思っていた。今は家族がいるからいいけれど、もし将来一人で生きなければならなくなったときのために、少しでもできることを増やしておかなければならない。それにできることをするのは、僕の責務なのだ。そう思い詰めていた。 紙パックの牛乳にも自力でストローを挿した。小袋に入ったジャムも口で開封して自分でパンに塗った。自由に動かない手と歯を使ってするのは困難なことだった。当然、牛乳はこぼれ、ジャムはきれいに塗れない。食べているのか、汚しているのかわからない。何分、何十分もかけて疲れ切って食事をした。 「なぜこんなに大変な思いをしなければならないのか」 「なぜこんなに汚してまで食べなければならないのか」 そんな不快な思いをしながらも自力でできることはしていた。けれどもそれは僕の心を次第に束縛し、身動きできなくしていった。こんなに大変なら、もう食べなくてもいい。こんなに大変なら、もうしたくない。いつの頃からかそう思うようになっていった。 リハビリをすることも、回復を望むことも、自分でなんでもできるようになることも大切なことなのかもしれない。ただ、怪我をしたばかりの頃はどうしても回復ばかりを願って焦ってしまう。焦ると、本人だけでなく家族もみんなが疲れ切ってしまう。時間が経てば状況は変わっていくのだ。焦らない方がいい。ささやかでもいいから楽しみを見つけながら障害と闘った方がいい。時間のかかることは誰かにしてもらい、できることを存分に楽しむ。その方が楽でいい。ただでさえ制約された生活なのだから、これくらい甘えてもいい。僕はいつの頃からかそう考えるようになった。 知り合いからの問い合わせのメールに、参考になるようなことがわからずに申し訳ない。またわかれば連絡する、と社交辞令を書いて送った。「あまり焦らず、のんびりと障害と向き合う方がいいですよ」と伝えてもらおうかとも思ったが、それは書かなかった。そのご家族からすれば、少しでも早く大きく回復をと願っているのだろう。だが、頸髄損傷は長い闘いになる。はじめからダッシュして息切れしてしまってはいつか疲れ果ててしまう。リハビリも大切だが、心に余裕を持っていなければならない。 怪我をして僕は24年。24年戦士として、陰ながら応援している。 愛知県:Y.S. |
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