はがき通信ホームページへもどる No.88 2004.7.25.
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も く じ
ballごあいさつ 編集委員:瀬出井 弘美
ball2004年「はがき通信」懇親会 in 京都のご案内 編集委員:瀬出井 弘美
ball「はがき通信」懇親会 in Hawaii の思い出 編集顧問:向坊 弘道
ball「はがき通信」懇親会 in Hawaii1年越しのハワイ旅行 神奈川県:伊藤 道和
ball「はがき通信」懇親会 in Hawaii を振り返って 広島県:大竹 保行
ballせきずい再生医療:ヒトへの臨床応用開始(その3) 東京都:A・Y
ball「通り魔対策は?」とことば遊び集第16弾! 佐賀県:中島 虎彦
ball主人と一緒にウィン少年合唱団コンサートに行きました 埼玉県:S
ball資格問題考 新潟県:T・H
ball高校生に車椅子ダンスを指導して 福岡県:M・I
ball「はがき通信」HP掲示板から褥瘡関連情報 匿名希望
ball立った! そして今ついに歩いた(その5) 北海道:右近 清
ballもう一度歩きたい 第2部・リハビリの現実
ballひとくちインフォメーション


ごあいさつ

 体温調節が難しい頸損には、また辛い暑い季節が巡ってきました。頸損の中でも暑さに強い人もいると思います。私は加齢とともに暑さも寒さも苦手になってきたように感じますが、登山をしていたころ夏山が好きだったせいもあり、夏の真っ白い入道雲と真っ青な空が広がったカンカン照りの晴天日は、嫌いではありません。今は、ザブ〜ンと水の中に飛び込みたくなります。いちばん解放感を得られる場所です。太ったので持っている水着が着られるか!? であせりましたが、なんとかお尻とお腹が収まってくれてホッ。痛みや痺れが増悪してから深い眠り・快眠にはさらにほど遠くなり、24時間痛みから解放されることはありません。快便も薬の副作用から乱調気味。心身とも「快」と呼べる解放感は、私にとって貴重なものです。(快食は健在!? お酒もかな!(笑))

 さて、お話しは元に戻りますが、私は夏でも部屋にいるときもエアコンはドライしか入れず、扇風機や外からの風を入れて濡れタオル等でしのいでいます。頸損といえどもそういう意味での快適過ぎる生活は、むしろ身体の抵抗力を落とします。できる限り無理のない範囲で、季節に合わせて多少の我慢は必要でしょう。少しでも元気に暑い夏を乗り切りたいものです。

 最後に……前号の編集後記に書いた友人が、アテネパラリンピック行きを決めました。やったね!


編集委員:瀬出井 弘美

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 2004年「はがき通信」懇親会 in 京都のご案内 


 梅雨も明け、夏本番の暑さが訪れている今日この頃ですが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか。いよいよ「はがき通信」京都懇親会まで約2ヶ月あまりとなりました。ハワイ懇親会に参加できなかったかたも全国の誌友が顔を合わせて語り合い、励まし合うチャンスですので、初めてのかたもぜひ京都懇親会にご参加ください。3人用の部屋も多いので、友人も誘ってご参加ください。お待ちしてますえ。

【日 時】

●10月1日(金)

 13時:開会式後、道州ブロックにわかれてミーティング
 14時30分〜参加者スピーチ(自己紹介等) 
 15時30分〜16時:記念講演会「世界の宗教」(講師未定)
 休憩
 18時〜20時:歓迎夕食会

●10月2日(土)

 9時〜11時:参加者スピーチ(自己紹介等)
 昼休み 
 13時〜観光

●10月3日(日)

 9時30分〜10時:記念講演会
  「非暴力が伝統の東洋思想」白河先生(中央仏教学院教授)
 10時〜11時:参加者スピーチまたは来年の懇親会について
 その後解散

【場 所】

●西本願寺・聞法(もんぼう)会館
 〒600-8357 京都市下京区堀川通花屋町上ル
 TEL: 075-342-1122

 新幹線:京都駅烏丸口(からすまぐち)より徒歩約15分
 車:名神・京都南IC→国道1号線を京都市内方面へ約15分

※今回は案内のボランティアさんが付きません。聞法会館まで15分ですから道を尋ねながら裏通りを歩くと情緒があります。(送付の地図を参照)

・MKタクシー
 一般乗車TEL: 075-721-4141 観光乗車TEL: 075-721-2237

・リフト付タクシー
 西京タクシー TEL: 075-321-7776
 関西タクシー TEL: 075-581-3123
 都タクシー  TEL: 075-351-3401

※リフトタクシーは予約が必要です。京都はリフトタクシーが高く台数も少ないところです。

【懇親会会場】

●聞法会館3F・多目的ホール

【宿 泊】

●宿泊室(同会館内5F〜6F)

・宿泊料:6,300円(20名以上で5,775円・全室共通)・大浴場:地階
・朝食:1,050円 ・夕食:2,100円〜4,200円

 <税込み価格>

※身障者部屋3、ツイン6、トリプル20、和室6部屋を予約しました。これで40組以上の宿泊が可能です。朝食は地階のレストランでのバイキング、昼食は外で、夕食会はホール(3F)ということになります。トリプルに2人が入ってもかまいません。

【参加費】

 当日の会場受付で参加障害者1人1泊につき、2,000円の懇親会参加費を申し受けます。同時に名札をお渡ししますが、終了時に名札はお返しください。

【その他】

 車で来られるかたは、聞法会館裏に320台分の駐車場があります。
 聞法会館はチェックインが午後3時、チェックアウトが午前10時です。それ以外の時間外には、荷物を3Fのホールに置いてください。
 参加者には、別途、参加者名簿や地図等の資料をお送りいたします。




お申し込みの場合のお届け事項は、次の6点です。
参加申し込み者は下記事項をファックスか郵便、Eメールで9月25日(土)までに下記の瀬出井までお送りください。
お申し込み内容は捨てずに保存してください。

①参加障害者氏名

②住所(郵便番号も) 
 TEL&FAX:
 E-mail: 

③同行者人数(わかれば氏名も)

④宿泊予約日と本人を含む人数(1日  人・2日  人)

⑤朝食予約人数(1,050円均一)(2日  人・3日  人)
 ※なしでもかまいません。

⑥夕食予約人数
 1日:(2,100円コース  人・3,150円コース  人・4,200円コース  人)
 2日:(2,100円コース  人・3,150円コース  人・4,200円コース  人)
 ※2日の夕食は観光後、外食されてもかまいません。


〔お申し込み・お問い合わせ先〕

「はがき通信」京都懇親会実行委員

 久留井真理
 E-mail: hello-mari@enjoy.ne.jp

 瀬出井弘美
 E-mail: h-sedei@js7.so-net.ne.jp

※京都懇親会のお申し込みについては、瀬出井までご連絡ください。なるべくお早めにお申し込みをお願いいたします。



 「はがき通信」懇親会 in Hawaii の思い出 

C4、5、受傷後45年、電動リクライニング式車イス使用、私的ヘルパー雇用、独居

 ハワイでのコンドミニアムは航空券も6万円あまりだったので、4人用の部屋を17室予約し、手続きが渋滞するほどの盛況ぶりでした。家族にガッチリサポートされた呼吸器使用のHさん、アメリカから娘夫婦を呼んだTさん、2人で1人のヘルパーを頼んだTさんとUさん、海で泳いで真っ黒になったNさん、プールで泳いだあと、ジャグジーの凄い泡で身体の垢を洗い流した、特に名を秘すたくさんの人たち(*^_^*)など、各人思い思いに工夫をこらして楽しんでいました。

 今回はリフトバンのタクシーを雇うより、乗り合いバスを利用して観光に出かけるグループが圧倒的に多かったようです。どの乗り合いバスの料金も定額の2ドルで、必ずリフターが付いているし、車イスの人を2人まで無料で乗せてくれるのは助かります。

 私はオアフ島全体を一周するバス路線に乗って4時間、見渡す限りのパパイア園、サーフィンで賑わっている海岸、まぶしいばかりにトロピカルな北部沿岸、豪華な保養別荘地帯などを見てまわることができて、すばらしい、いい思い出になりました。帰国の日、参加者40数名の顔は晴れやかで、交わす挨拶が喜びに溢れていたのでほっとしました。

 しかし、たくさんのトランスファーを毎日手伝ってくれたMさんはさぞ疲れただろうと思います。そのほか、IACE旅行社・航空券係の久原さん、ハワイ支社の曽我さん、コンドミニアムの予約を一つのビルにまとめてくれたAllenさんなど、たくさんの人たちの協力のお陰で「はがき通信」懇親会 in Hawaiiが事故もなく終了したことを、幹事の伊藤さんや大竹さんと共に感謝しています。 終わり

編集顧問:向坊 弘道


 「はがき通信」懇親会 in Hawaii 1年越しのハワイ旅行 


 6月29日(火)に、福岡空港、関西空港、成田空港からハワイへ総勢39名が出発。ぬけるような青い空、真っ白い波と輝くエメラルドグリーンの海、首筋を駆け抜ける風の心地よさ、これがハワイ。ワイキキビーチで、やっとハワイに来たと実感できる。景色も素晴らしいがビキニ姿の女性も…??

初日は、トラブルや時差もあって、皆で動物園に行く予定を中止し、自由に過ごしてもらう事になった。何故か、向坊さんと瀬出井さんが元気。瀬出井さんは、初日から夜景が素晴らしい“タンタラスの丘”へ観光に行ってしまったほどである。2日目は、皆で路線バスを利用して“アラモアナショッピングセンター”へ。バスには車イス2台まで乗れ、料金は1人2ドルで乗れる。私の電動車イスが楽に乗れた。帰路もバスに乗ったが、同行者のIさんが料金を払おうとした時、運転手が「いらないから座っていろ」と無料で乗れた。バスの運転手やリフトタクシーの運転手は、顔はゴツイが皆優しくて親切であった。3日目からは自由行動で、観光やショッピング、食事に行く人などハワイを満喫していたようだ。私事ですが、リフトタクシー(1時間50ドル)を6時間チャーターして、ノースショアに行った時、突然電動車イスが故障して大変な目にあった。電動車イスがアメリカ製だったので、応急修理ができて助かった。しかし、帰国の成田でも、電動車イスの手すりが壊されていて散々の旅行であった。4日の夜は、有志で旅行会社の方を招待して豪華な食事会を開いた。シェラトン・ワイキキホテルのオーシャンテラスの個室を借りてのバイキング料理。大竹さんが「ハワイに来て、初めて美味しい料理を食った」と言うくらい、本当に美味しかった。ほとんどの方が、初めてのハワイなのに積極的に行動し、皆さんのパワーの凄さに驚かされた。

 無事、皆さんが帰国できてホッとしています。旅行前から旅行中、参加の皆様には大変ご心配やご迷惑をお掛けした事と思います。この場を借りて、お詫び申し上げます。名ばかりの実行委員長でしたが、皆さんの笑顔に助けられました。参加者の皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。


         初日の夕方のワイキキビーチでの場面です。
神奈川県:伊藤 道和 E-Mail:golira@super.win.ne.jp


 「はがき通信」懇親会 in Hawaii を振り返って 

48歳、C4、頸損歴20年

 アロハ〜!ついにハワイ行きの夢が実現しました。この度の最大の目的である「ハワイに行き、生きて帰って来る。」は達成された。ハワイに行く為の準備として、パスポートの取得、介助者の手配、情報の収集、荷物の準備、現地ツアーの手配など結構大変であったが、多くの苦難を乗り越え無事帰宅し、原稿を書いている今、満足感と充実感で一杯である。

★私の旅行中の行動記録

1日目(6月29日)

 10:20、自宅を出発。18:30、関西空港離陸。

2日目(29日ハワイ時間)

 6:30、ホノルル国際空港着。12:00、ホテルにチェックイン。14:00、ワイキキ通り(ビーチ)の散歩。

3日目(30日)

 10:00、ホテルロビーにて全員の顔見せ。11:30、路線バスにてアラ・モアナ・ショッピングセンターにて買い物。

4日目(7月1日)

 12:30、ポリネシア・カルチャー・センターのツアーに参加。

5日目(2日)

 午前、排便と清拭。15:00、S譲の水泳見学。17:00、シェラトン・ワイキキ・ホテルに集合しての夕食。

6日目(3日)

 12:00、リフト車をレンタルして、4時間半の島巡り。

7日目(4日)

 6:00、ホテル出発。9:30、ホノルル空港離陸。12:30、(5日、日本時間)関西空港着陸。18:00、自宅着。


 もっとも懸念していたのは飛行機への乗り込みである。関西空港ではマニュアルがないのか手順がすこぶる悪い。事前の調書は全く意味をもたない。電動車イスの積み込みの関係で1時間半にノーマルな車イスに乗り換えてラウンジに移動し、搭乗までの30分の間にビールを飲む。美味しかった。関空に着いてすでに3時間半経過していた。離陸40分前に搭乗口につれて行かれ、機内のシートに移る。(ちなみに、帰りは電動車イスを搭乗口に付け、直接機内に移った。降りる時も電動車イスを搭乗口まで持って来てくれた。)

 やはり頸損者にとって、行き7時間、帰り8時間のフライトは厳しい。気圧の関係か?お腹がパンパンに膨らんで苦しくて眠れないし、食事がノドを通らない。しかしながら、ホノルル空港を出た時のさわやかな風と、レイを持って出迎えてくれた曽我さん(現地旅行代理店の社員)の笑顔が疲れを忘れさせてくれた。「おい!おい!ここは常夏の島じゃーねぇのか!」日本で言えば5月中旬の気候だろうか?なんと行っても風がさわやかである。ハワイ滞在中、顔や頭がかゆくならない。髪の毛にも良い環境なのか?

 宿泊はコンドミニアムで、日本のウイークリー・マンションを想像して頂きたい。空港から車で25分、ワイキキ通りには徒歩10分の位置にある。15畳のダイニング・キッチン、10畳のベッド・ルーム、システム・バストイレ、クローゼット、バルコニーと2人なら超ユッタリの空間だ。ワイキキ通りはいつも観光客でにぎわっている。治安もよく日本人も多い。通りに平行して、有名なワイキキ・ビーチが広がり、日光浴やサーフィンをしている観光客の姿が見える。ここは水辺まで車イスで行けるのだ。

 アラ・モアナ・ショピング・センターまで路線バスで行った。バスは頻繁に来る。目的の路線No.8のバスを待って15分後、バスが到着して前側のドアが開く。「乗るぞ!」ポーズをとるとリフトが降りてくる。乗り込む間に運転手は椅子を跳ね上げ、車イス専用のスペースを作る。運転手は車を降りることなく、効率よく作業は進む。車内は老人や身障者、車イス使用者が全てにおいて優先される。

 ポリネシア・カルチャー・センター・ツアーは、あらかじめ日本で予約をしていた。島の北部にあり、ワイキキからバスで1時間強の道のりである。昼過ぎ、ホテルにリフト付き観光バス(車イス8台搭載可能)が、日本人学生ガイドと共に迎えにきた。園内では、同じルートで申し込んだ3家族(12人)に一人のガイドがつく。日本人の父とフィリピン人の母をもつ純粋な青年であった。ポリネシアの国々の暮らしぶりや音楽、カヌーのり、ヤシの木登り、火おこしなどショーの時間に合わせガイドしてくれるので効率よく園内を見れる。ここで最大の目的はメインステージでのショー(19:30〜21:00)である。ショーは南国ムードと熱気にあふれ、しだいに観客を巻き込んで行く。外国人観光客のパワーに圧倒された。ホテルには11時前に着いた。ひんやりとした風が興奮した神経をなだめてくれた。

 リフト車をチャーターして、オアフ島南東部を4時間半かけて回った。ダイヤモンド・ヘッドの海岸線を回って→ハナウマ湾→サンディ・ピーチ→マカプウ・ピーチ→カイルア・ピーチ→ヌウアヌ・パリ展望台→パンチボウル(国立太平洋記念墓地)など。オー!ワンダフル!絶景である。天気は期間中一番の快晴。海も空も美しい。途中、曙さんの豪華な別荘を横目で見て、KONISIKIさんの店に立ち寄った。KONISIKIさんの店に曙さんのお母さんがいるのには驚いた。

 こんなに長い旅行は始めてだった。母親も介助者も疲労コンパイでストレスがたまっているのがうかがえた。帰国の翌日、ヘルパーが主任にむけて、不満をタラタラ3時間ほど言った。レポート用紙に毎日の起床時間と就寝時間、介護の中身、部屋の間取り図、不満な点など書きつらねてあった。介護計画を立てなかった事、夜眠れなかった事、トランスファーの事などなど・・・。主任「そこまで言うか?涙が出てきた」。自分に言い分があるように相手にも言い分がある。一方的は良くない。主任「そのうち私達が連れてってあげようねと一緒にいたヘルパーと話したんよ」嬉しかった。「捨てる神ありゃ拾う神あり」って事か・・・

 「はがき通信」懇親会 in HAWAIIは、海外旅行も飛行機も経験のない私に「きっかけ」を与えてくれた。「大竹さんは行動力があるねぇー」と言われるが、私はいつも「小さなキッカケ」を一つのチャンスと思い大事にしているだけである。

 最後に、この旅行を企画された向坊さんや実行委員長の伊藤さん、そしてトランスファーのお世話をされたMさん、その他多く関係者の方々にに心より感謝いたします。有難うございました。


            ポリネシア・カルチャー・センターの前で


                島巡り(マナウマ湾)の前で
広島県:大竹 保行 E-mail: ohtake@enjoy.ne.jp
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