ひとくちインフォメーション
◆本の紹介
『ハッピーデイズ』
重度の障害を持つ女性シンガー、レーナ・マリアの最新エッセイ。母のこと、父のこと、そして夫のこと。レーナが歩んできた道のりと、日々の生活の中で感じたことをありのままに綴る。レーナ流幸福術とは?
レーナ・マリア著 ビヤネール多美子訳
小学館発行 1333円
『失敗しない福祉車両の選び方』
福祉車両にはどんなタイプがあるのか、購入する際どんな点をチェックすればよいのか、どこで購入できるのか、公的な補助はあるのか、など実際に購入しようとしている人の役に立つ情報を集めて紹介する。
山本明著 山海堂発行 1600円(税別)
[問い合わせ先]TEL:03-3816-1617
◆障害者情報バリアフリー化支援事業について
障害者が、障害をもたない者と同様にパソコンを使用するためには、通常の機器のほかに周辺機器やソフトを追加する必要があります。重度の上肢不自由者がパソコン等を使用するに当たり、入力をサポートする機器、ソフトの購入に1人10万円を上限として購入費の3分の2の助成金が受けられます。但し、パソコン本体や一般のプリンタ、一般用のソフトは対象外。
(上肢不自由者対象品目の例)
インテリキー(障害に合わせることができる大型キーボード)
ジョイスティック(マウスが使えない者のための操作棒)
[問い合わせ・申請先]各市町村福祉課まで
(要綱・予算編成の準備中などで、実施期日は各市町村によって違います)
◆無料ソフトで障害者を支援
障害持つプログラマー 自ら開発、HPで配布
「パソコンは、障害がある人もない人も、だれが打っても同じものができる」。脳性まひの障害があるプログラマーが、ボタン一つでワープロとメールができるソフトを開発し、自分のホームページで無料配布している。キーボードやマウスの操作が難しい障害者や高齢者らに好評だ。
長崎県佐世保市の臨床検査会社「ラボテック」の在宅勤務プログラマー吉村隆樹さん(36)は、脳性まひで両手足と言語に重度の障害がある。
吉村さんとパソコン仲間が作ったソフト「Hearty
Ladder(心の懸け橋)」は、ボタン一つで五十音表の画面を半分ずつ分割して範囲を絞り、キーボードやマウスの操作が要らず、メールの送受信もできる。
在宅就労する障害者の数は調査がなく不明だが、まだ少数とみられる。「自分の思いを伝えてほしい」。そんな思いがソフトの名前に込められている。
吉村さんのホームページ・アドレスはURL:www.try-net.or.jp/~takaki
(情報提供:東京新聞 平成14年1月6日)
◆水洗いできる畳
「きらり」12,000〜21,000円
車イスで乗っても大丈夫。新開発の床で車イスの沈みを防ぎ、プラスチックの畳表なのでターンしても擦り切れることがありません。はっ水効果が高く、車輪の跡も水ぶきで簡単に取れます。万一、粗相しても丸ごと水洗いでき、天日干しで乾く。半畳が約3.5㎏と軽量。色落ちせず、プラスチック・ポリプロピレン等で構成されていますのでダニ・カビの心配がありません。半畳と1畳タイプがあり、厚みは20ミリ、55ミリ、60ミリの3種類。
東海機器工業 TEL:052-501-9321
URL:www.tokai-kiki.co.jp/sun/guide5b1.htm
◆手軽にジューススタンド
「でるでるおれんちジューススタンド」1,980円
市販の1.5リットルまたは2リットルのペットボトル入り清涼飲料水に取り付けるだけで、簡単に電動ジューススタンドになる。コップを注ぎ口に寄せてレバーを押すか、上部のボタンを押すと電動でコップに飲み物を注ぐことができる。ペットボトルを持ち上げずに飲み物を注げます。キャップ部のユニットを取り外して洗うことができるのでお手入れも簡単。使用電池は、単3乾電池×2本(別売)。
㈱バンダイ TEL:03-3660-5312
URL:www.bandai.co.jp/
◆神経幹細胞、胎児から移植
脊髄損傷のサル 機能回復に成功
脊髄(せきずい)が損傷したサルに、様々な神経の細胞のもとになる人間の胎児の神経幹細胞を移植して治療することに、慶応大医学部の岡野栄之教授らの研究チームが成功した。
これまでラットで同様の研究はあったが、人間に近い霊長類での成功は世界でも初めてという。脊髄損傷の治療に向け大きな一歩となる研究で、10日、横浜市内で開かれている日本分子生物学会で発表する。
岡野教授らは、首の部分の脊髄に損傷を与え、両腕に障害を持ったマーモセット5匹に、胎児の脊髄から取り出して増殖させた神経幹細胞を、損傷した脊髄の部分に移植した。
移植して約2か月後に、マーモセットに棒を水平に引っ張らせたところ、十分の一にまで弱っていた筋力が、正常のほぼ半分の筋力にまで回復、神経細胞が回復したことを裏付けた。
胎児は国立大阪病院で中絶され、研究に際して両親の同意を得た後、慶応大の倫理委でも承認を受けていた。
しかし今後臨床治療に応用するには、胎児からでは十分な量の細胞の確保が難しいことなどから、研究チームは大人から取り出した骨髄細胞などを、神経幹細胞に変化させて移植する研究も進めている。
岡野教授は「サルの治療実験に成功したことで、人間の脊髄損傷治療にも応用が可能なことが示せた。治療に有効な細胞を工夫するなど、臨床研究を進めたい」と話している。
(情報提供:読売新聞夕刊 平成13年12月10日)
◆障害者向け「外出HP」
国土交通省が試験運用 おすすめルート検索
国土交通省は、体の不自由な人が鉄道やバスなどを使って外出する際に、最も利用しやすいルートを検索できる情報提供システムを開発し、インターネットのホームページ(HP)で試験運用を始めた。人気は上々で、一日のアクセス件数は約一千件に達しているという。内容を充実させ、来年一月から本格運用する。
名付けて「らくらくおでかけネット」
URL:ecomo.mri.co.jp/rakuraku/index/
利用者数が一日5千人以上の全国の鉄道駅や主要なバスターミナル、空港に、エレベーターや身障者対応型トイレなどがどれだけ整備されているかが紹介されている。東京駅など大きな駅は、車いすでの移動ルートを盛り込んだ構内案内図も見ることができるようにする。
また、出発駅と目的駅を入力するだけで、車いす利用者が最もスムーズに移動できる経路を見つけられる「乗り継ぎ情報」システムもある。エレベーターなどがなく駅員の介助が必要な場合は、事前連絡の必要性の有無や、スムーズに案内してもらえる改札口の場所なども知ることができる。
(情報提供:読売新聞 平成13年11月22日)
◆障害学生の介助にアルバイト料を支給
四国学院大
四国学院大(香川県善通寺市)は、車椅子利用者など身体に障害がある学生の学校生活をサポートする「アテンダント(付き添い)サービス」を始めた。大学が介助する学生に講習を受けさせたうえで、アルバイト料を支給するシステムで、現在学生の登録を受け付けている。大学がこうしたサービスを制度化するのは全国でも珍しい。
今年4月に身障者の学校生活を支えるサークルを学生が設立。ボランティアを募り、車椅子を使う人たちへの学内移動やトイレ利用の介助などをしてきた。しかし、ボランティアが足りなかったり、介助の知識が十分ではない学生もいて、介助を受ける学生が戸惑うことも。サポートの人員確保や介助技術を持った学生の養成などを求める声が上がった。
これを受け、大学は10月からサービスを開始。介助する学生は大学に登録し、介助技術講習を受けてサービスを担当、大学がアルバイト料(時給660円)を支払うことにした。今年度後期分として約140万円の予算を用意した。
同大学は95年から、身体障害者などが対象の特別推薦入試制度を実施。現在、身障者の学生は数十人程度在籍しているという。車椅子を使う1年の内田由佳さん(19)は「介助する人の質が上がれば安心感が高まる」と期待している。
全国障害者解放運動連絡会議(事務局・大阪市)は「他の大学などにも広がってほしい制度だ。介助を求める人も利用しやすいだろう」と話している。
(情報提供:毎日新聞 平成13年11月24日)
【編集後記】
【編集後記】
いつも貴重な原稿ありがとうごさいます。その原稿をお送りしていただくときにお願いがあります。なかにはタイトルが付いてない原稿がございます。その場合は編集者がタイトル付けしておりますが、技量不足もあり、どうも無難で下手なタイトルしか付けることができません。どうか原稿をお送りいただく場合は、原稿に思いを込めて「タイトル・主題」も書いていただくようによろしくお願い申し上げます。
次号の編集担当は、瀬出井弘美さんです。
(編集委員:藤田忠)
………………《編集委員》………………
◇ 藤田 忠 福岡県 E-mail:fujitata@aioros.ocn.ne.jp
◇ 瀬出井弘美 神奈川県 E-mail:h-sedei@ma4.justnet.ne.jp
………………《広報委員》………………
◇ 麸澤 孝 東京都 E-mail:fzw@jcom.home.ne.jp
………………《編集顧問》………………
◇ 松井和子 東京都清瀬市国立看護大学校 zmatsui@mb.infoweb.ne.jp
◇ 向坊弘道 福岡県 E-mail:zi5h-mkib@asahi-net.or.jp
(2001.9.25.時点での連絡先です)
発行:九州障害者定期刊行物協会 TEL&FAX;092-623-1696〒812-0062
福岡市東区松島2-2-43 樋口ビル103
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