★ 本の紹介 カナダ脊髄損傷者協会編「脊髄損傷後の生活」1998 カナダ脊髄損傷者協会から「脊髄損傷後の生活」という本が出版されています。その本を昨年9月、アイリーンさんが訪日された時お土産にいただきました。ほぼ同じ内容の本を2冊です。1冊は各章ごとの小冊子としてまとめられバインダーに綴じられた本と、全内容がA版で1冊にまとめられた本の2種類です。カナダ脊髄損傷者協会が会員から脊髄損傷後の健康管理や地域生活について、質問に応えてきた経験を基に編集出版された本です。昨年4月、日本せきずい基金が翻訳出版した米国退役軍人脊髄損傷者協会編「Yes, You Can! 脊髄損傷者の自己管理ガイド」の姉妹編のような内容の本です。 しかし、「Yes, You Can!」の原著は1989年と、本書のちょうど10年前に出版された本です。この10年間、脊髄損傷に関する医学研究は大きく発展しました。また、治療や福祉機器の面でもめざましい進展がありました。カナダの本は、この10年間における科学技術の進歩をかなり反映した内容ではないかと期待されます。 目次を紹介しますと、 1.脊髄損傷後の生活 2.皮膚を大切に:スキンケア 3.排便管理と栄養 4.麻痺した膀胱のタイミング 5.私を愛して:セクシュアリティ 6.脊髄損傷後の呼吸循環機能 7.自立へのカギ:自立を促進するテクニカルエイド等のサポート 8.脊髄損傷による合併症の予防 9.喪失の悲嘆から:社会心理的なリハビリテーション 10.スポーツ、レジャー 11.職業、学業、ボランティア活動 どの章もイラストが多く、興味がそそられる構成となっています。本書のバインダー型のものが、日本せきずい基金にもBC州の脊髄損傷者協会から寄贈されています。昨年5月、国際パラプレジア医学会に参加された時だそうです。いずれ「Yes, You Can!」の続編として、せきずい基金から翻訳出版されるものと期待しています。(松井) ★ 自立生活支援装置『ライフタクト』を試験販売中 旭化成は、「住んで楽しく、より安心快適な『くらし』を支援するシステム」をめざし、独自の音声認識技術により、障害者・高齢者の自立した「くらし」をお手伝いするシステムの開発を進めております。その第一弾として、音声で簡単に家電製品及び電話を操作できる自立生活支援装置『ライフタクト』を製品化いたしました。定価35万円。 本製品は今から遡ること3年前に、はがき通信の皆様にアンケートのご協力頂き、皆様のご意見により、漸く製品化できたものです。この場をお借りしてお礼を申し上げるとともに、是非一度、下記URLをご覧下さい。 [問い合わせ](株)旭化成テクノシステム TEL: 03-5610-5182 E-mail: ats@om.asahi-kasei.co.jp http://www.asahi-kasei.co.jp/ats/hukushi.html ★ 食品を声で検索できる携帯カロリー計算機 「ボイスde栄養士(CK-120)」38,000円 糖尿が気になる方や血糖値が高く食事療法をしている方、ダイエットなどに向けた携帯カロリー計算機。食品名を声で検索後に表示画面のペンタッチで食品データを簡単に入力できます。料理1000食品と食材・菓子・飲み物を1000品目の合計2000品目の食品名が登録されている。1人前のカロリーと栄養配分(グループ分け)が簡単にわかります。 [問い合わせ](株)タニタ 東京営業所 TEL: 03-3558-8111 www.tanita.co.jp/products/ck120.html 「通信」の皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。 78号でもご紹介したが、同い年の「ヘキくん」が念願だった本を出版した。同級生のよしみで、どうか誌面上で少しだけPRさせてください。 『幸福亡命』——何ともインパクトのあるタイトルだ。亡命とは「自国を脱出して他国へ逃亡すること」だが、彼の生き方・人生そのものには“逃げ”は感じられない。それは、彼の誠実な人柄にもよるものなのかもしれない。 メールでは軽口をたたく彼だが、実はかなりシャイでナイーヴな男だと私は思っている。一度会ったきりのその印象は、今でも変わってはいない(タメでなぜかウマが合う……そう思っているのは私のほうだけ?!)。しっかし、ベールに包まれていた(?)彼がフィリピンに移住して結婚するまでの道のりは、シャイでナイーヴな印象とは裏腹にカッ飛び過ぎていて、正直、たまげた。あの乙武君だって、初体験のことまでは書かなかった。 彼は言う。「俺は常に自然体だから。時々、少しだけクソ度胸を持っただけ。だから、いつもお気楽人生です」と。ちょっとクソ度胸を持っただけのお気楽人生で、これだけのことができればすごいよ! ご謙遜、ご謙遜。「本を書いたのは、私の特異な経験で誰かを勇気づけられたらという想いから」だそうで、幸福感は十人十色だと思うが、『何もない』ということはある意味幸せかもしれないけれど、それ以上に不幸なことでもあるかも……。 本の帯にも書いてあった「波風を立てずにおとなしくしているだけでは、面白い人生なんて味わえない」——その一歩を踏み出すきっかけになる本だと、私は思っています。 インターネット書店の“Amazon”でも買えます(送料無料)。http://www.amazon.co.jp 次回の編集担当は、藤田忠さんです。 (編集委員・瀬出井 弘美) ………………《編集委員》……………… (2003.1.25.時点での連絡先です) 発行:九州障害者定期刊行物協会 |
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