はがき通信ホームページへもどる No.76 2002.7.25.
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も く じ
ball ごあいさつ 編集顧問:向坊弘道
ball 2002年「はがき通信」懇親会 in 京都のご案内 編集顧問:向坊弘道
ball 訂正とお詫び はがき通信
ball 在宅リハビリをやってみて(その3) 頸損の頑張り屋
ball 書評中継『中島虎彦歌集 夜明けの闇』 編集部員:藤川景
ball インターネットバンキングとネット専用カード(前編) TH
ball 障害者の働き場と意義 広島県:玉葱おやじ
ball インターネットでシンポジウムを 神奈川県:小峰
ball 蘭とメダカ(目高)と独居老人と 鳥取県:HY
ball ワールドカップを応援しました 埼玉県:HS
ball 老化かな〜!<最近考える事> 佐賀県:KN
ball 老老介護のはてと言葉あそび 第8弾! 佐賀県:中島虎彦
ball フィブラストS経過日誌 広島県:ハローマリ
ball 「脊損リハビリ連絡会」のホームページ拝見しました 東京都:AY
ball 食事支援ロボット「マイスプーン」を使ってみて 広報委員:麸澤孝
ball 食事支援ロボット「マイスプーン」体験 宮崎県:KF
ball 写真だより 編集委員:瀬出井
ball ひとくちインフォメーション


ごあいさつ

 梅雨の晴れ間を車に乗せてもらって、近くの小学校分校へ。第3時限目の授業時間に絵本を児童に読んで聞かせるためだ。階段に雀のようにとまった13人の子供たち。象さんが池に落ちたところで、26の瞳はキラキラと輝く。帰りに「ありがとうございました」といっせいにあびせられる、できすぎた挨拶。でも、「おじちゃん、また来てね」と何人かが叫んだ。
 私も無理して動かない手を振るまねごとをする。電動車イスに乗ったままでも人の役に立てたことがうれしい。漁村の傍らにたたずむキュートな校舎が遠ざかりながら、かすんだ。

編集顧問:向坊弘道

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2002年「はがき通信」懇親会 in 京都のご案内

 「はがき通信」購読者の皆さん、あと2ヶ月で懇親会が京都で開かれます。特別講師にはカナダ、バンクーバーの呼吸器スペシャリスト、アイリーン先生に来ていただき、9月29日(日)の午前11時から1時間の講演をお願いしております。
 年に一度の交流も楽しみに、どうぞ誘い合ってご参加下さい。
【日 時】
●9月28日(土)
 13時開会〜16時 発表会
18時〜20時   歓迎夕食会
●9月29日(日)
  9時〜11時   発表会
11時〜12時   アイリーン先生講演
 講演タイトル:「飽くなきチャレンジ」
 13時〜17時   観光
 18時〜20時   歓談夕食会
●9月30日(月)
  9時〜12時   発表会(その後解散)
【場 所】
●西本願寺聞法会館
 〒600-0000 京都市下京区堀川通花屋町上がる
 (新幹線京都駅より徒歩15分)
・MKタクシー TEL:075-721-4141
・リフト付タクシー
 西京タクシー TEL:075-881-1313
 関西タクシー TEL:075-581-3123
都タクシー TEL:075-351-3401
※ガイドのボランティア学生が京都駅烏丸口(からすまぐち)の西側のISETAN(伊勢丹)デパート前で待機していますので、お立ち寄り下さい。お手伝いします。
【懇親会会場】
●聞法会館3F会議場
【宿泊】
●宿泊室(同会館内2F〜3F)
・宿泊料:6,000円 ・大浴場:地階
・朝食:1,000円 ・夕食:2,000円〜4,000円
【参加費】
 当日の会場受付で参加障害者一人一泊につき、1,000円の懇親会参加費を申し受けます。同時に名札をお渡ししますが、終わりに名札はお返し下さい。

────────  キリトリ線  ──────────

※お申し込みの場合のお届け事項は、次の6点です。参加申し込み者はキリトリ線から下をファックスか郵便、Eメールで8月28日までに下記の向坊宛に送って下さい。
①参加障害者氏名(       )
 TEL&FAX:(         )
 E-mail:(          ) 
②同行者氏名(        )
③宿泊予約日(28日  人・29日  人)
④朝食予約人数(1,000円均一)
 (29日  人・30日  人)
⑤夕食予約人数
 28日:(2,000円  人・3,000円  人・4,000円  人)
29日:(2,000円  人・3,000円  人・4,000円  人)
⑥発表の題(          )
※参加者は前に出て10分間で発表をお願いしますので、発表の題は何でも結構ですが、題名をお知らせ下さい。発表が苦手な人は、前に出て5分間司会者の質問を受けるだけでOKです。また、発表のための写真やビデオの上映設備、OHPなども揃っていますので、資料の用意をお願いします。

【お問い合わせ・お申し込み先】

「はがき通信」懇親会in京都
実行委員長 向坊 弘道(編集顧問)
TEL&FAX: 093-741-2413
携帯電話: 090-4519-0401
E-mail: zi5h-mkib@asahi-net.or.jp
住所: 〒808-0123
福岡県北九州市若松区有毛3106

zi5h-mkib@asahi-net.or.jp


●質問・通信欄(                                         )
※申しわけありませんが、向坊弘道Eメールアドレスの混乱で、申込者は6人(中島さん、村上さん、手塚さん、伊藤さん、坂上さん、瀬出井さん)しか登録されていません。8月28日までに早めにお申し込みをお願いします。



訂正とお詫び

 5月号掲載のはがき通信スタッフのEメールアドレスに間違いがありましたので、ここに訂正してお詫び申し上げます。正しくは下記の通りですので、よろしくお願いいたします。なお、向坊さん宛<zi5h-mkib@aston.net>のアドレスで送信した方は、届いていない可能性があります。懇親会のお申し込み・お問い合わせ等、お手数ですが再送信をよろしくお願い申し上げます。 
向坊 弘道(編集顧問) zi5h-mkib@asahi-net.or.jp
楽元 楽郎(編集部員) sq6h-mkib@asahi-net.or.jp
遠藤 睦子(編集部員) zi5h-mkib@asahi-net.or.jp




在宅リハビリをやってみて(その3)


 今年に入ってリハビリに足の筋力強化を取り入れた、と前回で書いたと思います。それから何をリハのメニューに加えるかなどで気分的にスランプに入ったので、3月20日から27日まで小樽まで行き、U先生の指導を受けてきました。Mさんと一緒に小樽で訓練をしている間に私の身体の現状を見てもらったところ、驚くべきことに、この半年のあいだ訓練してきた結果だと思うのですが、両足および両手にまでわずかですが、感覚と運動の神経がつながっていることがわかりました。もちろん足や手を動かすことのできるほど強いつながりではありませんが、完全につながっています。手や足の指がわずかですが、私の意思で動きました。足が私の意思で左右に動かしたり止めたりと、少しの反応ですが動きました。
 後はこの動きを大きくする訓練です。1週間、小樽のM道場でこれから私のするリハビリの方法について教えてもらい、30項目のリハメニューを立ててもらい帰宅しました。帰宅して私なりにリハ項目から1日4時間のメニューを組み立て、今日(6月20日)まで続けてきました。内容は上肢の筋トレが1時間。ストレッチに1時間。下肢の筋トレに1時間。ストレッチに1時間です(ただし、週に2日はデイサービスのため1.5時間になります)。
 現在の結果ですが、身体全体にかなり筋肉が付いてきたことです。足が非常に重くなりました。それと筋肉が引っ張り合うのか、屈曲や開閉が非常に重くなったと介助してもらっている人が言っています。それと太股の太さですがリハを始めたときと比べて、右が5cm、左が3cm太くなっています。これからどのように変化していくか、楽しみにしています。上肢ですが、肩胛骨の周りが、訓練を始めたころはがちがちに固まっていて肩胛骨が出てなかったのですが、今は肩胛骨は楽に動くようになり、背中に骨がきれいに三角状で出てきました。手にも筋肉が付いてきたのか、今までより筋肉の硬直がひどくなりました。これもこれから先どのように変わるか楽しみです。
 手や足の動きは今のところわずかですが、確実に動き出しています。周りから見てはっきり変わったと見えるところはありませんが、体の中ではかなりの変化はありました。ちょうど訓練を始めて10ヶ月になりました。神経は完全につながっています。太いか、細いか、だけです。私は6月で障害を持って7年めに入ります。最初の時期に充分リハビリをできなかったことに悔いが残ります。動かないと言われた足や手が、10ヶ月のリハビリで少しですが、反応しています。急性期の時期からリハをしていれば、と思うこともあります。しかし、過ぎた時間はもう戻りません。過去は考えず、私はこれからもどこまで快復するか頑張ってみます。結果はまた報告します。
 

頸損の頑張り屋




書評中継『中島虎彦歌集 夜明けの闇』 

1987年C5受傷、53歳男性

 なになに、虎彦さんが今度は歌集を出したって。アピアランス工房刊、1429円。A5判かな。カバーの写真がいいじゃないの。人けのない山裾の道路がまたえらく彎曲しているね。これはきっと中島さんちの近所なんだろうな。脳貧血で暗くなりかけた光景を思わせる写真だ。え、撮影も本人か。そうか、写真が撮れるんだ。うらやましい。障害レベルはどれくらいなんだろう。ア、ごめん、本扉がはがれちゃった、瀬出井さんから借りた本なのに。
 歌集を読むのは生まれてはじめてだ。どれどれ、目次。額に釘、植物的人間、路上の虎……。うん、快調快調。1ページに4首はいっておるな。巻頭の一首「萎えている手をかげんして噛む犬にこころゆくまで噛まれてみたい」感覚がないからな。「抒情果て無意味の新鮮うすれへなへな調でゆくほかはない」決意表明ね。「これでもかこれでもか冬の額(ぬか)に釘打たれつづけている音がする」ハア? ボキャブってることはわかるけど、あとはわからん。「アロエにがく現代人の胃袋に沁みてゆくときはるかなるジュラ紀」なんだって? 「どこにでもいるカックンちゃんやがてぼくら泥まんじゅうのおむすびがくる」よわったね全然わからん。
 つぎは、植物的人間。あ、これはいかんな。章扉が偶数ページに来てる。奇数ページにもってくるのが本造りの常道なんだけど……。著者の責任じゃないところにケチつけるなって? そうはいかない。これはテキスト批評じゃなくて書評だからな。「なま返事しているうちに見限られアッコはぬり絵をはみだしてゆく」うーん……オレあたまわるいのかな。
 高校のとき国語の授業で俳句があってさ、「鰯雲ひとに告ぐべきことならず」これはどういう意味だって先生がいうから、家のそとに出たら空に美しい鰯雲が広がっていたけど、わざわざ家のなかにもどって家族に告げるほどのことではないといったような状況ではないかと答えたら、そうじゃなくて、作者は当時左翼運動をして警察に負われていてそのつらさを詠んだものだって言われたんだけど、そんなことどこに書いてあるんだよ。それ以来俳句には疑いのマナザシを向けるようになったんだ。書いてあることだけで勝負しろっつうの。
 川柳のほうがおもしろいから古川柳を読んだ。だけどこれも「役人の子はにぎにぎをよく覚え」「かみなりを真似て腹掛けやっとさせ」ぐらいならなんでもないけど、わからないのもいっぱいあって、「知り切っているのに鶺鴒(セキレイ)馬鹿な奴」解説を読むとその昔セキレイがイザナギ・イザナミの2神に男女の道をお教えしたという故事にもとづくとある。腰をひょこひょこするからなセキレイって。「弁慶と小町は馬鹿だなあかかあ」弁慶も小野小町も生涯童貞だったという言伝えを知らなければこの川柳はわからない。江戸時代の庶民はこれを読んですぐ笑えるだけの教養があったのだ。
 だから歌が理解できないばあいには、作者のあたまがわるいケースと読者のあたまがわるいケースの2通りがある。「何百回川っぷちまで来てみてもさらさらそんな気はないくせに」も一読したときにはナンじゃこりゃと思ったが、再読したら自殺を暗示した歌だと気づいた。同じ傾向の歌をまとめて並べてあるから、それに気づけば前後の歌の意味もクロスワードパズルのように解決してゆく。「覚えてから車いすまで一日も怠らなかったような私」何を怠らなかったのかと問われても返答に窮するだろう。まさに言わないところがこの歌の味噌なのだから。どこまで読者を信頼するか、そこが思案のしどころだ。
 おもしろい歌に○をつけていくと、「夜明けの闇」と題する章以降、急にふえてくる。「一瞥してハゲがひとりもいないような集まり眉に唾をしてゆく」「施設とは天文台じゃあるまいし山坂道をたどらされてゆく」「モーニング娘は踊り脳みそがつるんつるんになってゆきそう」のような世間に目をむけたものから、「粗相してヘルパーさんがくるまでの夜明けの闇がもっとも深い」「すみませんありがとうの日暮らしにすこし疲れて野道までくる」のような重度障害者ならうなだれるほどの共感をおぼえるものまで内容は多彩だ。
 「思慕となるいつも笑っている人の笑っていない顔を見てから」「早苗田を吹きわたってくる風のように訪ねてくれるヘルパーさんたち」のような恋の歌も最終章つまり最新作には多い。「ヘルパーさんたち」とぼやかしてるけど、なあにお目当てはひとりさ。歌集の掉尾を飾るのは「うしろからそうっと肩に手を置かれおとなしくなっている夕焼け」という歌だ。せつない恋をしていると読んだ。きっとこの本が完成したときは、告白がわりにサイン本をまずまっさきにささげたにちがいないよ。こら白状せい。
 

藤川 景(編集部員)
 ※「本の紹介」コーナーでもご紹介しています。




インターネットバンキングとネット専用カード(前編) 

45歳。C4。頸損歴10年め。施設6年め。夜間と作業時人工呼吸器使用。電動車イス

 私は、施設でお世話いただいている身障者です。両手とも動かないので、この原稿も口にくわえた割り箸製のマウススティックを使ってパソコンのキーボードをたたいて作成しています。
 最近、銀行口座を開設し、クレジットカードを入手しました。これらの実現にあたって、私には「施設」と「カード会社」という2つのハードルがありました。同じ悩みをお持ちの方の参考になるかもしれないと考えて、この顛末記を記すものです。
1.挫折の歴史
 2000年5月にパソコンを購入する時、その後のインターネットショッピング(以下ISと略記します)で必要になるだろうと考えて、クレジットカード(以下カードと略記します)の申し込みについて、まずは施設に了解を求めたところ、「お金の管理に関わるので施設としてNG」との回答でした。
 2000年12月、インターネットで申し込みの可能なカードをたまたま見つけて再度許可をお願いしたところ、施設として「借用なし」を条件に黙認してくれるとのこと。しかし、今度はカード会社から断られました。
 2001年1月、施設入居の保護者になってもらっている姉にカード会社や銀行にカードの発行を打診してもらいましたが、ことごとくNGだったそうです。「身障者」「年金生活者」「無職」「施設利用」等理由になりそうな事柄が思いつきますが、今ひとつ不明です。
2.対応策検討
 2001年3月になって、雑誌で「身障者のクレジットカード取得の悩み」を書いていた先達身障者の方に、思い切ってEメールで打開策を尋ねてみました。その方は自分の銀行口座を持っていて、自宅に来ていた外回りの営業マンに頼んで、その銀行の系列カード会社のカード入手に成功したそうです。私も取引銀行の系列カード会社をめざしては、との助言でした。
 一方、銀行に勤める知人にもEメールで相談してみたところ、クレジットカードの発行は、カード会社や銀行にとっては信用供与(=融資)にあたるので、慎重な取り組みをせざるを得ない。また現実に、身障者ということが大きなハンディになっているのかもしれない、とのことでした。そして、助言は「しかるべき保証人(相応の年収、または資産のある人。大資産家という意味ではなく、普通の勤め人で可)をつけ、収入のわかる資料(年金証書、年金の振り込みのある通帳のコピーなど)を添付してもう一度カードの申し込みをやり直す」というものでした。
 カード会社に対してはおぼろげながら対応策が見えてきましたが、もう一方の施設に対しても是非とも理解を得るべく、まずはとにかくISの実績を積んでなぜカードが欲しいのかを明確化することが必要と考えました。
 2001年4月からは、「連絡票:処置依頼」という文書を私から発行することによって、金銭処理をお願いするようにしました。ISには「カード決済」の他、「前納銀行振込」「後納代金引換」があります。施設で管理いただいている私名義の銀行口座からショッピング毎に銀行振替、あるいは代金引換を指定し、商品受取予定日とともに担当寮母さん〜指導員〜事務方まで文書回覧で連絡します。これによって、ISそのものの利便性と現状の不具合を一緒に経験してもらうことができたと思います。そして、2001年7月に「銀行口座とクレジットカードの取得について」という文書を指導員に提出し、そこでISのメリット・デメリットを整理しました。
3.ISのメリット(M)とデメリット(D)
(M1)自分が商店まで行く必要がない。(身障者には大きいメリット)
(M2)品数豊富な中から近くの商店に置いていないものまで手に入る。
(M3)寮母さんに買いに行ってもらう手間が不要になる。
(M4)また、寮母さんの予定と無関係に入手日が予想できる。
(D1)送料=配達料金がかかる。(ショップ、価格によっては送料無料もあり)また、この時のISでは自分で管理する銀行口座(以下口座と略記します)とカードがない状態だったので、以下のデメリットがありました。
(D2)事務の方の銀行振込や代金引換の手間がかかる。
(D3)銀行振込料や代金引換(手数)料がかかる。
  このデメリットの対策として「財布として使う口座」=「自分で管理できる口座」=「インターネットバンキング(以下IBと略記します)」を持つことができれば、口座情報照会(残高照会、入出金明細照会)、振込、振替を自分自身がパソコン上でできるようになり、そのメリットは…
(M5)上記(D2)事務方における振込の手間の解消。
(M6)上記(D3)銀行振込料がIBは割安:
  「1万円未満、他行宛ての振込」で比較してみると、当時=420円、検討中のIB=210円でした。
  IBのその他のメリットは…
(M7)私だけの口座管理なのでプライバシー保護が図れる。
(M8)私自身の「連絡票:処置依頼」を作成する手間と回覧してもらう手間が省ける。
(M9)2行化によるリスク(万一の倒産、カード破綻)分散が図れる。
  さらに、カードを入手できれば、そのメリットは…
(M10)大抵のISが使えるようになる。
(M11)上記(D3)銀行振込料と代金引換(手数)料不要、カードの年会費のみ。
 <次号・後編に続く>
 T.H 新潟県
 E-mail: th36th@hotmail.com

TH th36th@hotmail.com



  障害者の働き場と意義


 小規模作業所「いこい」を発足させた。画策2年を要して、やっと市の助成金を得られる状況ができた。全国に障害者のための授産施設が相当数存在するが、経営は厳しいと聞く。ボラ精神が経営を支えている状況のようである。「はがき通信」には就労について研究している仲間がおられるが、知識やアイディアを換金できるノウハウを伝授してほしいものです。
 過日、講師に招かれ、1時間ほど体験談を話したら1万5千円と車代5千円……。「いこい」に来れば送迎込みで1回300円もらえる。運営責任者の才覚で、障害基礎年金と同額以上の収入を目指してくれることを期待したい。画策する玉葱おやじの奮闘が問われるであろう。みなさんの応援を乞いたいものです。
 福祉の業界も、優しさや思いだけではやっていられない厳しさが押し寄せている。障害当事者も甘えを慎まねば活きる世界を狭められるであろう。自助努力が必要と同時に、障害者自身が障害者の自立を促す努力も欠かせない。仲間が仲間を助けることで、共に活きる世界を拓けるパワーが生れると思う。「いこい」精神はこれをベースに展開していくつもりです。
 障害を持たない人が職を得るのに四苦八苦の世情の中で、助成金の恩恵だけで授産企業が成り立つほど世間は甘くない。「いこい」が憩の場になる障害者の活動拠点に育つためには、玉葱おやじの一皮剥けたセンスが必要と毒妻者の楽居が厳しく詰め寄る。言うは易く行うは難しである。
 頸損玉葱おやじに作業は不可能であるから、無い才覚を探し出す徒労を知りつつも今日も懲りずにあれこれと画策している。「いこい」が成長するまでは玉葱の腐臭が漂うであろうが、不朽不屈の精神を汲み取って欲しいものです。楽居と二人三脚……臭いますか? 匂いますか?       

広島県:玉葱おやじ ecosakohata@do2.enjoy.ne.jp


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